害獣の骨・角でアート 道の駅保田小で6日まで 作家6組が25点を展示(千葉県)
鋸南町の道の駅保田小学校「まちのギャラリー」で、イノシシなどの獣害にスポットを当てた作品展「シシシカキョンキョナン展」が開かれている。有害獣の骨や角、革などを使った立体造形を中心に、6組の作家の約25点が並ぶ。6日まで。 同町地域おこし協力隊の倉持政晴さんのプロジェクト「区区往来(まちまちおうらい)」が主催している。区区往来は、地域での課題や取り組むべきテーマに応じながら、イベントなどの企画制作を行っており、今回は同町横根地区での獣害に着目。骨や角を使って新たな作品を生み出し、獣害の認知を広げようと作品展を企画した。 国内外で活動する作家、6組が参加。横根地区で暮らす農家らと獣害について話を聞く場を設けた上でコミュニケーションを取りながら、駆除で出た骨や角の素材提供を受けて作品制作を進めてきた。 会場には、シカの頭蓋骨と角を使ったオブジェや照明の他、骨を組み合わせてウレタン塗料を塗布し、磨いて民芸品の雰囲気を引き出した作品など、作家それぞれが獣害について解釈し、表現した多彩な作品が並んでいる。 展示作品は販売しており、売り上げの一部は素材提供をした人らに還元されるという。倉持さんは「まずは知ってもらうことが大事だと思う。今回の作品展を始まりとして、鋸南以外でも開催していきたい。獣害について考えるきっかけと、作家を通すことで新たなサイクルができれば」と話していた。 時間は午前10時から午後4時まで。