福島県大熊町・双葉町の中間貯蔵施設に選別場 廃棄物仮置き場 早期解消へ 今年度中に一部供用開始
環境省は既存の廃棄物仮置き場を早期に解消するため、中間貯蔵施設(福島県大熊町・双葉町)の区域内に家屋解体などによって発生した特定廃棄物の選別場を新たに設置する。各地の特定廃棄物を集約し、選別する。造成を順次進め、約4~5ヘクタールの区画は今年度中に供用開始となる予定。12日、富岡町役場で開いた町議会全員協議会で示した。 環境省によると現在、合わせて34ヘクタールの仮置き場があるという。仮置き場が住民帰還の妨げにならないよう、選別場の新設を決めた。 仮置き場から選別場への廃棄物移行を前に10月以降、大熊町で保管している廃石こうボードを富岡町で処理する計画も示した。選別場は現在の仮置き場よりも面積が狭くなる想定のため、既存の仮置き場の保管量を移行前に減らしておく必要がある。大きな割合を占めるボードを富岡町内の専用施設に運んで破砕・選別し、リサイクル業者に搬出して再生利用する。期間は選別場が全面供用するまで。放射能濃度が1キロ当たり200ベクレル以下のボードに限定し、搬入する。今年度中に約250トンを運び出す予定。
全員協議会の席上、町議からは安全対策の徹底などを求める意見が出た。