都内に広がる「シニア食堂」 高齢者の単身世帯が増加 世代間交流や防犯対策共有も
一人暮らしをする高齢者同士が集まって食事をする食堂が、都内で広がっています。これが、意外な対策にもつながっています。 【画像】大鍋からよそられる温かいカレー 地域の高齢者が集まって食卓を囲み
■世代超えた交流…食べに来る人の年齢層はさまざま
大きな鍋からよそわれる温かいカレー。おいしそうな香りが部屋中に広がります。 東京・荒川区のボランティア団体が毎週月曜日に開いている「つなぐ荒川食堂」。地域の高齢者が集まって食卓を囲み、会話をしながら食事を楽しんでいます。 この日は、カレーに小鉢とみそ汁、コーヒーも付いて1食400円です。 利用者(80代) 「楽しいですね、ここに来ることが。みなさんとお会いできる。きょうも行こうかどうしようかと考えて、カレーライス食べたいと思ってきた。一人住まいだと、カレーはあまり作らないでしょ」 世代を超えた交流を目的としているため、食べに来る年齢層はさまざまです。 利用者(30代) 「甘くておいしい。地域の人たちと触れ合えるので、良いなと思う」 去年から運営を開始した「つなぐ荒川食堂」。交流を通じて、高齢者を狙った詐欺や強盗の情報の共有など防犯面でも役立つ場となっています。 「よりそい」代表代理 津田和子さん(70代) 「警察が来るんですよ、そういう方が来る。きょうも1人いらしたけど、そういう方がここで講義して『気を付けてください』ってお年寄りの方に話をして」
■東京都の「TOKYOシニア食堂推進事業」
高齢者の単身世帯は増加し続けています。都内に限っても75歳以上では、5年ごとに6万世帯以上のペースで増加。2020年の時点で、およそ46万世帯に上っています。 高齢者の孤立化防止のために、東京都も昨年度から支援をスタート。今年度は9つの自治体、33カ所の食堂から申請があり、今後もシニア食堂は広がっていく見通しです。 「つなぐ荒川食堂」も、立ち上げは都の支援を受けました。(※今年度は区の支援で運営) 荒川区の担当者 「住民が主体となったこれらの活動で、高齢者の方々と地域の交流が広がることにより、いつまでも住み慣れた地域で健康に、自立した日常生活を営むことができるよう、これからも支援に取り組んでまいります」 (「グッド!モーニング」2024年11月12日放送分より)
テレビ朝日