ゼロからスタートするプロジェクトを成功させる「白紙ミーティング」実践方法
ステップ3:ベストなアイデアを1つにまとめる
ここでは、広がった思考を1つにまとめます。 ステップ2で提起された、さまざまな「どうやるか」というアイデアをふるいにかけ、一番有望な選択肢を特定しましょう。 その際に、アイデアを単に捨ててしまうよりも、アイデア相互を付き合わせることによってコンセンサスを取っていきましょう。 このプロセスをスピードアップしたいなら、提案された各アイデアを、予算や時間、実現可能性といった現実世界の制約に照らし合わせて検証してみてください。 「こんなにたくさんのアイデアがボツになるのか」と驚いてしまうかもしれません。 しかし、この作業を経ることで、生き残った選択肢に集中できます。これらのアイデアについて議論し、意見が一致したなら、群を抜いて優れた解決策が生み出されているはずです。 場合によっては、複数の提案から要素をピックアップしてまとめたものが、こうした解決策になることもあるでしょう。
ステップ4:まとまったアイデアを発展させ、磨き上げる
次は、前のステップで生き残った「どうやるか」というアイデアを磨き上げ、改善するようチームに促します。 複数の選択肢が残っている場合は、異なったアイデアからいくつかの要素をまとめる作業も必要になるかもしれません。 ここでの目標は、一番良いアプローチを特定することです。チームに対して、「完璧さは必要ない」という点を強調しておきましょう。このステップでは、完璧さの追求よりも改善が優先されます。
ステップ5:生き残ったベストなアイデアを検証する
ここまで辿り着いたなら今こそ、この会議を通じて選ばれた戦略を採用することで、ステップ1で決めた目標にどれだけ効率的に到達できるかを検証するタイミングです。 「目標達成に貢献している要素は?」「逆に貢献していない要素は?」「欠けている要素は?」と疑問を投げかけましょう。 何か不十分な点があれば、チームは対応策を生み出し、戦略を強化しなければなりません。
会議の進行を加速させる2つの裏ワザ
では、白紙状態からチームがアイデアを生み出す過程をさらにスピードアップするためには何をすれば良いでしょうか。以下の2つの方法が効果的です。 目標をあらかじめ提示する比較的大きなプロジェクトの場合は、リーダーの側から、あらかじめ明確な目標をチームに示すことも検討してみてください。 たとえば、「5年以内に売上23億ドル、利幅19%、EBITDA(利払い・税引き・減価償却前利益)3億ドルを達成する」というようにです。 この方法を採用すれば、ステップ1を省略して2からはじめられます。 「完全な白紙」ではなくガイドを設ける思考を刺激するために、ステップ1で使う白紙を4つのエリアに分けてみましょう。具体的には以下の4つです。 過去30日:直近の30日間に得られた大きな進展をここにリストアップします。 大成功と学んだこと:大きな成果と失望、そこから学んだ重要なポイントを挙げましょう。 今後30日:これからの30日間にやるべきアクションを特定します。 リスクと障壁:対応すべき課題と、起こりそうな要素をピックアップし、そのリスクを軽減するためにとるべき行動の概要を記します。 物事が動くか動かないか、という問題は、知的好奇心をそそるものです。 かのアイザック・ニュートンは、慣性の法則とも呼ばれる運動の第1法則で、「運動を開始するには力を加えなければならないが、一度動きはじめたものは動き続ける傾向を持つ」と説いています。 気が重く感じるプロジェクトもこれと同じで、最初の動きを与えることが一番のポイントなのです。 Source : NASA Originally published by Fast Company [原文] Copyright © 2024 Mansueto Ventures LLC.
長谷睦(ガリレオ)