「くつろぐ空間を」 宮崎大付属病院、CFで産婦人科待合室など改修
宮崎市の宮崎大医学部付属病院(賀本敏行院長)は19日、インターネットのクラウドファンディング(CF)で募った寄付金721万円を使った産婦人科外来待合室などの改修が完了したと発表した。リニューアルされた同外来を同日、報道陣に公開した。 同病院では、産婦人科の外来患者に快適な環境を提供しようと、2023年10月2日~11月29日にCFを実施。目標額550万円を上回る721万円(寄付者286人)が集まった。 同病院産婦人科の桂木真司教授によると、事前のアンケートで「負担のかからない椅子を」などの要望があり、看護師らが各地の病院や椅子販売店などに足を運んでリサーチ。長い背もたれや、広い座面のある座り心地の良い椅子を待合室に設置した。 受診者もリニューアルに満足げだ。産婦人科外来を夫と訪れた女性(32)は「立ったり座ったりも楽になった感じがする」。これまで母親だけが利用できた授乳室は父親も入れるように改修し、新しいおむつ交換台や2人がけのソファを設置した。デザインは明るく、温かみをもたせている。女性は「家族の時間として授乳時間を過ごせるのは大きなメリット」と話す。 さらに診察室は患者から見やすい位置に超音波のモニター画面を設置し、胎児の様子を確認しやすくしている。桂木教授は「患者さんがくつろげる空間を提供できる」とリニューアルを喜んだ。【下薗和仁】