<長谷川育美>「ぼっち・ざ・ろっく!」の一生忘れない思い出 結束バンドのチームワーク
◇キターンに期待!
アニメの収録で特に印象深かったのが、結束バンドが初めて4人でライブに挑んだシーン。ライブシーンの歌は、アニメと別録(ど)りしたわけではなかった。
「アフレコ現場で歌ったことなかったので、一生忘れない思い出です。少し口ずさむことはあるかもしれませんが、演じた流れで、そのまま歌うなんて今後も経験できないかもしれません。別日に歌を録ると聞いていたのですが、『やろうか?』と急きょ歌うことになったんです。ガチガチでした。新しい体験でした」
ライブシーンは、1曲目の「ギターと孤独と蒼い惑星」は、緊張もあって歌、演奏がボロボロで、不穏な空気が流れる。空気を変えたのは、ひとりで「このままじゃイヤだ!」と突如、ギターを演奏し、メンバーを引っ張る。2曲目の「あのバンド」で素晴らしい歌と演奏を聞かせ、ライブを成功させる……という名場面だ。収録の流れの中で歌を録ったことによって、臨場感が生まれたからこそ、名場面になったのかもしれない。
インタビュー時、長谷川さんは劇場総集編をまだ見ていなかった。「どうしても大画面で見たい」という思いがあったといい、劇場版総集編で楽しみにしているシーンを聞くと「多すぎるんですよね……」と悩み始める。
「ライブシーンは当然として、劇場で上映するからこそ、変なシーンを見てみたいです。大画面で『キターン』も見たいです。ぼっちちゃんみたいに、ああ……となるかも(笑い)」
「キターン」は、喜多ちゃんが陽キャオーラを発揮した際の擬音のようなもので、長谷川さんが実際に発声している。劇場であれば、喜多ちゃんの陽キャオーラを全身で浴びることができるはずだ。
◇「ぼっち・ざ・ろっく!」が日常に
長谷川さんは数多くのアニメに出演する人気声優ではあるが、「ぼっち・ざ・ろっく!」の大ヒットを受けて、代表作の一つとなった。長谷川さんにとって同作はどんな存在になっているのだろうか?