５月から芝桜が満開となる「芝ざくら滝上公園」（滝上町観光協会提供）

　滝上（たきのうえ）町の花にもなっている芝桜は、既に３分ほどが咲いており、１日には開花宣言もされた。本格的な見頃はゴールデンウィーク明けにはなるが、今も十分に楽しむことができる。例年６月上旬まで約１か月、咲き続けている。 　１９５７年、桜の名所だった公園にミカン箱一つ分の苗を植えたことから、歴史が始まった。そこから広がっていった今、「芝ざくら滝上公園」には、東京ドーム２個分以上に及ぶ１０ヘクタールの敷地に、芝桜が咲き誇る。昨年５月も４万人近くが来訪。道内外だけでなく、世界中から観光客が来るほど、人気を博している。同町観光協会の吉田龍ノ介さんが「山まるごと一つに芝桜が咲くので。初めて見た時は、そのスケール感がすごかった」と言うほど、圧巻の光景が広がっている。 　５月７日から３１日までは「芝ざくらまつり」も開催され、土、日曜を中心に、地元の小麦を使ったうどんやハーブティーなどのグルメが提供され、ミニライブなども実施する「フロックスマルシェ」が開催される。見て食べて聞いて、滝上町はこれからが最も楽しめる時期になる。 　〇…５月１８～２６日まで、北海道航空による遊覧飛行「滝上芝桜ＳＫＹクルーズ」が実施される。芝ざくら滝上公園内にあるヘリポートからヘリコプターが飛び、３分間、上空から芝ざくらを見るだけでなく、街並みや渓谷を望むこともできる。料金は大人６６００円、３歳以上１２歳未満は４４００円で予約は不要。地上からは見られない絶景も楽しんでみてはいかがでしょうか。 　〇…滝上町でしか食べられない味がある。町内の道の駅「香りの里たきのうえ」横にあるログハウスでは「芝ざくらソフトクリーム」が販売されている。花と同じピンク色をしたソフトクリームは、見た目同様、さわやかな風味が特徴。またまつりの期間中には公園内でも購入することができる。吉田さんは「ソフトクリームを持って、ピンクに染まった山をバックに食べるのが人気」と話すように、インスタ映えもするのが魅力の一つになっている。 　◆滝上町　オホーツク総合振興局管内の北部に位置する町。１９４７年に町制施行。人口は２２４８人（４月末日時点）。産業は町の８８％が森林にあたるために林業が盛んで、ほかに畑作や酪農業。また薄荷（はっか）の栽培は全国の９５％を占める。清原尚弘町長。