ブライアン・ハーマンが語った、若き日の松山英樹の印象は？（写真/2023年のBMW選手権 撮影/Blue Sky Photos）

24年シーズンフルフィールド初戦ソニー・オープン・イン・ハワイには日本勢が8名出場。蟬川泰果と桂川有人が2アンダー68にまとめ暫定23位タイとまずまずのスタートを切った。そんななか歴代チャンピオンの松山英樹は4バーディ、2ボギー、1ダブルボギーのイーブンパー70、暫定65位タイにとどまった。その松山について昨年の全英オープンを制したブライアン・ハーマンが「見くびってごめん」？　そのワケとは……。

大会前ハーマンは自身の「やっちまった」エピソードを披露。話題の主役は松山で彼がアマチュア時代主催者推薦で出場した12年のソニー・オープン・オブ・ハワイでのできごとをこう説明した。

当時アマチュアだった松山は、12年前のソニー・オープン・イン・ハワイに主催者推薦で出場していた（写真/2012年のソニー・オープン・イン・ハワイ 撮影/岩井基剛）

「その年の大会で僕はマット・エブリーとヒデキ・マツヤマと同じ組でプレーしたんだ。大勢のカメラマンに取り囲まれて、アマチュアしかもスポンサー推薦なのに注目されているのがわかった。彼はすごく緊張していてティーショットをミスした。その様子を見てマットと僕は顔を見合わせ“このキッズが将来成功するとは思えないな”と囁きあった。まさかこんなにビッグになるとは！ 我々は見る目がなかったっていうことだよ」と言うと愉快そうに破顔一笑した。 ツアー8勝を誇りマスターズチャンピオンでもある松山の若き日を振り返り、ハーマンは才能も将来性も認めず予選落ちした若手を「やっぱりね」という気持ちで見送ったという。 「ヒデキにはこの話はしたことがない。でもマットとはときどき話して笑い合っている。史上最悪のスポーツ予測だった、とね（笑）」 12年前ソニー・オープンで予選落ちを喫した松山はその年アジアパシフィックアマ優勝の資格でマスターズに出場。3日目に68をマークし上位に浮上すると27位タイに入って映えあるローアマのタイトルを獲得した。 東日本を襲った未曾有の震災からわずか1カ月。「当初は欠場も考えた」という松山は周囲の温かいサポートに後押しされマスターズへの出場を決意。被災地に勇気を与える活躍を見せた。 それも含めハーマンは「僕らは松山を見くびっていた」と反省。「まぁ、予想が当たることも外れることもあるさ」と肩をすくめた。 開幕戦のザ・セントリーで5位タイに入っているハーマンはソニー・オープン初日1アンダー69で暫定46位タイからのスタートとなった。 ※ソニー・オープン・イン・ハワイの順位は2024年1月12日12時00分時点のもの。