クアルコム、業績見通しが市場予想上回る-スマホ需要の回復を示唆
(ブルームバーグ): スマートフォン用プロセッサー販売で世界最大手の米クアルコムは1日、4-6月(第3四半期)の売上高と利益について明るい見通しを示し、2年にわたり低迷していた携帯端末の需要が増えつつあることを示唆した。
クアルコムはこの日の発表資料で4-6月期について、売上高が88億-96億ドル(約1兆3700億-1兆4900億円)、一部項目を除いた1株利益は2.15-2.35ドルになると予測。アナリストは売上高90億8000万ドル、1株利益2.16ドルを見込んでいた。
こうした見通しはスマホ市場が持ち直し始めたことを示唆しており、2024年には需要が徐々に回復するとのクアルコムの予測と一致している。
同社の1-3月(第2四半期)決算も予想を上回った。中国事業の好調が追い風となった。
決算発表後の時間外取引で、クアルコム株は約3%高。通常取引の終値は164.11ドルだった。今年に入り13%上昇している。
クリスチアーノ・アモン最高経営責任者(CEO)は、パソコン向けや自動車向け半導体市場に進出することで携帯電話用半導体への依存度引き下げを図っているが、クアルコムは依然として特に中国における携帯電話需要に大きく左右されている。
1-3月期の一部項目を除いた1株利益は2.44ドル。売上高は1%増の93億9000万ドルだった。アナリストの予想では、1株利益2.32ドル、売上高93億2000万ドルが見込まれていた。
1-3月期のスマホ部門の売上高は1%増と、2023年10月-12月(第1四半期)の16%増から伸びが鈍化した。ただ、クアルコムが明るい一角としている中国の携帯電話メーカーへの売上高は23年10月-24年3月に40%増加。「当社の強い競争力と需要の回復を反映」しているとクアルコムは指摘した。
原題:Qualcomm Gives Solid Outlook in Sign of Smartphone Recovery (2)(抜粋)
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Ian King