女性のスカート内を繰り返し盗撮したなどとして、性的姿態撮影処罰法違反や窃盗などの罪に問われた三重県の元伊勢署警備課の警部補土記拓也被告（34）に対して、名古屋地裁（吉田智宏裁判官）は4日、懲役3年執行猶予5年（求刑懲役3年）の判決を言い渡した。 　吉田裁判官は判決で、「名前や職業を偽って繰り返し内覧を申し込んで不動産仲介会社の女性従業員を盗撮した、計画的かつ常習的で卑劣な犯行。勤務中には被害者を展示中の警察車両に案内して盗撮した」と述べた。 　さらに「一連の被害者は10人で、被害者の嫌悪感は大きく、性的欲求を満たすためという身勝手な動機に酌むべき点は一切ない」と指摘。「警察官でありながら犯行に及び、強い非難を免れない」と強調した。 　その上で「被害者の8人と示談が成立し、警察官の職を辞した。犯行の背景にある精神疾患の治療に励むなどして二度と犯罪を繰り返さない決意を述べている」などとして、執行猶予付きの判決が相当と結論付けた。 　判決によると、土記被告は昨年8月、県警が参加したイベントで女性2人のスカート内を盗撮するなど、令和4年3月―昨年10月、県内や愛知県で女性のスカート内を繰り返し盗撮したほか、昨年8月、県内の住宅から女性用下着を盗んだとされる。