米国、中国に知財保護で透明性向上求める-新たな手法の侵害を懸念
(ブルームバーグ): ビダル米商務次官(知的財産担当)は18日、中国政府は知的財産の保護をどのように行っているか一段と明確化し、新たな手法による侵害に対処する必要があるとの見解を示した。
ビダル次官は上海でブルームバーグテレビジョンとのインタビューに応じ、「透明性に関して引き続き大きな問題があるとみている」と発言。「司法判断という意味においての透明性と執行の観点からの透明性ということだ」と述べた。
米国と欧州連合(EU)の当局者が相次いで訪中し、中国の製造能力や外国企業の扱いについて批判を繰り広げる中、ビダル次官は今週初めに北京で中国の丁薛祥副首相と会談した際に知的財産の保護を巡る問題について取り上げた。11月の米大統領選に向けて米鉄鋼労働者からの支持を得たいバイデン大統領は17日、中国産の鉄鋼・アルミニウムに対する制裁関税引き上げを提案。中国側は、バイデン氏の提案を恣意的だと非難した。
中国の脆弱(ぜいじゃく)な知財保護に対する懸念は、米中関係を揺るがす一連の問題の一つだ。バイデン氏は昨年11月、中国の習近平国家主席と会談後に、平等な競争条件の維持と企業の知財保護に関しては中国との間に相違があるのは確かだと指摘していた。
米特許商標庁(USPTO)長官も務めるビダル氏は、ライブストリーミングによる模倣品の販売は、消費財部門を中心に米企業にとって大きな懸念となっていると指摘。
ビダル氏は、ライブストリーミングなど新たな方法で商品が販売されるが、ライブ配信はその後消えるため、「侵害者が誰であるかを特定するのは非常に難しい」と述べた。
関連記事
原題:US Presses China to Be More Transparent on IP Protection(抜粋)
(c)2024 Bloomberg L.P.
Bloomberg News