コワモテ組長どこへ行く? ハース元代表シュタイナー、チーム離脱後は「まず一息つきたい」
ハースF1は1月10日に、チーム創設期から代表を務めてきたギュンター・シュタイナーの離脱を発表し、エンジニアリングディレクターを務めていた小松礼雄が後任となることが発表された。 【ギャラリー】世界中から悲しみの声……コワモテだけど愛された。ハースF1代表を退いたギュンター・シュタイナー チームの今後と共に気になるのが、シュタイナー元代表の今後だろう。彼は既に積極的に“再就職先”を探しているのだろうか? 否、シュタイナー自身は「何もしたくない」と語る。ただその一方で、彼にとって「休養」などもってのほかだ。 「私はチーム代表職などを求めて電話をかけまくっている訳でもないし、チーム代表を経験したらそれ以外にはなりたくないというのもある」 シュタイナーはmotorsport.comの姉妹誌であるMotorsport-Total.comの独占インタビューに対して、そう語った。 「もし気に入ったことがあったら、その時はやる。そうでなければやらない。私は昔からそうだった。自分に合わないモノは放っておくんだ。でも今は、どのような可能性があるのか分からない。私は(経済的に)上手くいっているからね」 シュタイナーが今後何をするのかは時間が経てば分かることだ。そして、アメリカでカーボンコンポジットの設計と製造を行なう会社を経営しており、その時を待つことができるのだ。 だからといって、何が何でもF1へ戻ろうという意志がシュタイナーにある訳ではないようだ。 「ここに留まるためだけに何かをするつもりはない。私はもう38歳ではない。だから何かをする時は、それを楽しみたい。ただF1にいるために、F1にいたいとは思わない。私にとって、人生はそういうモノじゃない」 ただシュタイナーは、詳しく語ることはなかったものの、「F1にとどまり続ける可能性は十分にある」という。 「要望はあるだろうね。既に何件か来ているが、待つこともできる」 「まずは一息つきたい。そして、その後にどうするかを決めたい」 シュタイナーはマツダ・ワークスチームのラリーメカニックとしてモータースポーツ界に入り、プロドライブやM-スポーツなどを経て、F1の道へ進んだ人物。2001年にジャガーのマネージングディレクターとしてF1でのキャリアをスタートさせ、2005年から2008年までレッドブルでテクニカル・オペレーション・ディレクターを務めた。 その後、シュタイナーはレッドブルのNASCARプロジェクトに携わり、ムーアズビルにカーボンコンポジットを製造する“ファイバーワークス・コンポジット社”を設立し、現在も彼が代表を務めている。 そしてシュタイナーはアメリカで得た人脈から、ジーン・ハースと共にハースF1を立ち上げ、2014年から10年間チーム代表を務めたが、2024年以降の契約を更新することができず。ハースを去ることとなった。
Stefan Ehlen