女子高生が貯金で買う1万円コスメ、“下克上”を何度も繰り返すKATE…あの「名品コスメ」が傑作たる理由10
#2 無添加への偏愛が、驚くべき発見をもたらした
1980年代最大のトレンドと言えば「無添加」。ファンケルのモットーがスキンケア界を席巻し、防腐剤などの添加物を一切排除したからこその小分けボトルは、空前の大ヒット。世の中の価値観を変えたほどだった。 しかも時代と共に流れが変わっても全くブレず、命懸けの信念だったのを裏づけた。それどころか無添加が肌ストレスを排除し、続けるほどに無添加自体がエイジングケア効果を持つことを解明したのだ。 だからファンケル愛用者は本当に肌が透明! まさに主義主張偏愛の勝利である。 ファンケル
#3 女子高生から、更年期世代までが偏愛するのはあの名品!
デビューから33年、ロングセラーどころか、ずっと大ヒット状態で今なお伸びているとんでもない製品。 約1万円のコンパクトを買うために貯金する女子高生に、汗だくになっても化粧崩れしないからホットフラッシュに悩む更年期世代まで、とにかく幅広い層に偏愛される。 点描画の手法で、5色の粉を点在させることによりどんなファンデもハッとするキメ美肌に仕上げ、どんな肌質も欠点のないなめらか肌に導くマジックは、確かに他に例を見ない生ける伝説おしろい。 エレガンス
#4 KATEの研究開発チームはみんな偏愛系スペシャリスト
プチプラがデパコスを凌駕する下克上の急先鋒は、もちろんKATE。誰も気づかなかった斬新なアイディア満載。商品開発にメイク偏愛系の天才がいる証だ。 ベースだけとっても、コスプレ用のカバーコスメから、毛穴色ムラ凹凸カバーの月あかりツヤ仕上げと“欲しいものてんこ盛りパウダー”、“レフ版効果のUV下地”まで、他にはないものばかり。 私自身が偏愛するアイブローパレットは、アイシャドーにもなる目元のオールインワン。ともかく物作りが上手すぎる。 カネボウ化粧品
#5 ある成分に惚れ込んで、弟子入り進化を遂げたメディプラスゲル
もともと深刻なアトピーに悩む創業者は、自らアトピーを和らげる保湿ゲルを生み、20年間で2,000万本を売り上げた。それでも満足せず、更なる効果を求めて探し当てたのがアトピー改善の究極の成分、オゾン化グリセリン。 既に「フィボナッチ」という化粧品に配合されており、アトピーのみならずシミもシワも改善されることで業界を騒然とさせたこの成分に惚れ込み、メディプラスゲルでも配合したいと創薬者に懇願、一種の弟子入りの形でメディプラスゲルにも配合可能なグリセナジーRBを開発、遂にこの進化版を完成させたのだ。 まさに伝説の成分への偏愛劇がより多くの肌を救うことに! メディプラス製薬 メディプラス 齋藤 薫 (さいとう かおる) 女性誌編集者を経て美容ジャーナリスト/エッセイストに。女性誌で多数のエッセイ連載を持つほか、美容記事の企画、化粧品の開発・アドバイザーなど幅広く活躍。CREAには1989年の創刊以来、常に寄稿している。
齋藤 薫