巨人の77年ドラ1捕手は「意外性の男」 85年に3イニング連続弾、87年には22本塁打でMVP受賞
創立90周年を迎えた巨人。巨人での出場試合が多い野手、投手を中心に記録にも記憶にも残る歴代の「偉人」を紹介します。第47回は山倉和博。 【写真】661日ぶり復帰 マウンドに肘を付け祈りをささげた桑田真澄 * * * 山倉和博は「意外性の男」と呼ばれた捕手だ。 1955年9月2日、愛知県出身。東邦高3年の73年、春夏甲子園に出場。同年、南海から2位指名も拒否して早大進学し、77年、ドラフト1位で入団した。巨人では1947年の武宮敏明以来31年ぶりに開幕戦新人捕手スタメンとなり、4回の第2打席で初安打を本塁打でマークした。 3年目の80年は17本塁打を放つ。87年まで8年連続100試合以上にマスクをかぶり、81年は4年ぶり優勝と8年ぶり日本一に貢献した。 82年は規定打席に到達したが、打率は1割9分6厘。規定打席で2割未満の選手はその後、現れていない。一方で、85年7月12日の阪神戦(後楽園)では史上6人目の3イニング連続本塁打をマーク。翌86年も8月26日の広島戦(後楽園)で1試合3本塁打。意外性を存分に発揮した。 87年には打率2割7分3厘、22本塁打の打撃に加え、リードも評価され、巨人の捕手として史上初のMVPを獲得(12年には阿部慎之助も受賞)。90年に引退。93~98年にバッテリーコーチを務めた。
報知新聞社