12人の男達が真冬の川で竹によじ登る!尾張三大奇祭「きねこさ祭」に密着
竹は南東の方角に勢いよく折れ、川祭りは見事に成功。竹が折れた瞬間、12人の男たちは満面の笑みで拳を高く突き上げ、抱き合いながら互いの健闘をたたえ合った。男たちは一列に並び、万歳三唱で観客たちに挨拶。観客からは大きな歓声と拍手が贈られた。
今年竹が折れた方角は、「吉方」とされる南東の方角。「七所社」禰宜・吉田雅彦さんは、「今年は竹が南東に倒れまして、今年は良い年、吉方だと思っています。縁起のいい年になると思っています」と祭りの成功を祝った。
後厄の男たちが本厄の男達を“叩いて”厄払い!
「川祭り」を終えたあと、男たちは次の“厄よけ神事”のため衣装に着替え、街を練り歩きながら「七所社」へ。境内では、「きねこさ祭」が奇祭と呼ばれるにふさわしい“もうひとつの神事“が行われようとしていた。
いよいよ境内にて、“もうひとつの神事“が開始。神事に参加するやいなや、男たちが手にした祭具が、仲川アナウンサーのお尻にクリーンヒット!実はこの“叩くこと”こそ、「きねこさ祭」が奇祭と呼ばれる所以のひとつ。「きねこさ祭」では、川に入った”役者”と呼ばれる後厄の男たちが、本厄の人たちを”祭具”と呼ばれるもので叩き、厄を払う厄除け神事が行われるのだ。
1000年以上の歴史があるといわれる「きねこさ祭」。鎌倉時代から現在まで、ほぼ同じ形式で行われており、希望すれば誰でも叩いてもらうことができる。そのため、神事開始からしばらく時間が経っても、“叩いてもらいたい”参拝者が続々と集結。叩かれるだけでなく、触れられたり触ったりするだけでも“厄払い”となるそうで、境内は多くの人々で賑わった。 祭具はさまざまな種類があり、今年本厄の仲川アナウンサーもしっかり厄払い。今年の「きねこさ祭」も、大きな盛り上がりをみせた。