夜の寝かし付けに一苦労 保育園の昼寝は必要? 普天間国博さんが答えました【お悩み相談 あまからカフェ】
時代をさかのぼると1948年に文部省が策定した「保育要領」では「全ての幼児に昼寝をとらせること」や「昼寝時間の目安は1時間半程度」であると記載されていました。しかしその後、幼児期の保育園での昼寝が睡眠のリズムを後退させてしまう傾向があることが明らかになりました。2011年の日本小児保健協会の「幼児健康度に関する継続的比較研究」では、保育園で昼寝をとる年代(3歳前後)の方が学童期(6歳前後)の子どもより就床時刻が遅いことが示されていました。 そのため2017年に改定された「保育所保育指針」では、「保育園の昼寝の対応は一律とならないように配慮する」ように記載されています。子どもの発達段階や特性には個人差があるため、保育園で昼寝しても夜の寝つきがいい子もいれば、昼寝で寝つきが悪くなってしまう子もいます。保育園での昼寝は、「無理に寝かす」や「無理に寝かせない」ではなく幼児の特性を考慮して個別に配慮するべきでしょう。 しかし幼児の個別対応となると大変なのは保育所の職員さんです。対応する保育士の増員や保育所内のスペース確保には行政からのサポートや国の予算配分が必要でしょう。「てだっこ」さんのご質問は少子化対策と合わせて国全体で取り組むべき課題だと思われます。