決勝ゴールの喜びをチームメートと分かち合う東洋大ＭＦ新井（１０）（（ｃ）ＪＵＦＡ／Ｒｅｉｋｏ　Ｉｉｊｉｍａ）

　第９８回関東大学サッカー１部リーグ（東京中日スポーツ後援）は１２日に第１７節（全２２節）の６試合を行った。前節終了時点で４位の東洋大は東京都調布市のＡＧＦフィールドで東京国際大と対戦し、２―１で勝った。４連勝で勝ち点を３０に伸ばしたものの、順位は変わらず。首位明大及び２位筑波大との勝ち点差は１１と優勝は難しいが、３位中大には勝ち点１差に迫っている。 　何とかこじ開けた。東洋大が逆転の決勝ゴールをマークしたのは後半２７分。右からのクロスボールは相手にヘッドではね返されたが、その浮き球をＭＦ新井悠太（４年・前橋育英）が中央から右足ハーフボレー弾。ズドンと放たれた一撃が鋭い弾道でネットを揺らした。来季からの東京Ｖ入りが内定しているサイドアタッカーは、「ホント、ホッとした気持ちがいっぱいでした」と安堵（あんど）の表情を浮かべた。 　東京国際大が前半のうちに２人の退場を出していた。１―１で折り返した後半は引いて守るしかなかった相手を攻め立てた。 　「（東京国際大は自陣）ペナルティーエリアの中に９人が全員いる感じで、やりづらさを感じていました」 　必死の守備に手を焼いた。「守り切られちゃうんじゃないかなっていう、結構ギリギリのラインでした」と攻めあぐねる時間帯が続いたが、背番号１０の今リーグ４点目で均衡が破られた。 　「（得点シーンの）あの瞬間は集中していました。力を抜いてボールをミートすることだけ考えて（シュートを）打てました」 　チームはこれで４連勝を飾り、４位につける。次節は首位と同勝ち点の２位に位置する筑波大に挑む。「自分たちのペースでやれば、何とかチャンスは転がってくると思います」と新井。「これから（自分が）継続的に点を取れればいいと思うんですけど、そこは焦らずにやっていきたいなと思います。マイペースでありたいです」と淡々と話したが、ここから最終盤に向けてのチームの浮沈はやはりエースのパフォーマンスにかかっているだろう。