杉浦悠太、ショットよみがえらせた6番・40ヤードのランニングアプローチ ギャラリーも感嘆「すごい!」【男子ゴルフ】
◇5日 男子ゴルフ 日本プロ選手権第1日(岐阜県可児市、富士カントリー可児C志野) 前日に首位に並んでいた杉浦悠太(22)、清水大成(25)=ロピア、蟬川泰果(23)=アース製薬=の3人がいずれも66と伸ばし、通算11アンダーでトップを守った。この試合が手術からのレギュラーツアー復帰2戦目で、ノーシードの池田勇太(38)も67と踏ん張り、通算9アンダーで2打差の4位につけた。 日大4年だった昨年11月のダンロップ・フェニックスでアマチュアながら優勝し、直後に鳴り物入りでプロに転向した杉浦がプロ初勝利に近づいた。6アンダーで飛び出した前日に続いて、第2Rも5つ伸ばし、首位をキープ。「前半で耐えることができたのが後半(4バーディー、ボギーなし)につながった」と、22歳とは思えない落ち着いた口調で語った。 立ち上がりはショットが定まらず、2番でボギーが先行した。立ち直りの兆しを見せたのは40ヤード近いランニングアプローチを30センチに寄せた6番から。うねりのきついグリーンを読み切った妙技に、ギャラリーが「すごい!」とわき返った。後半は2つのパー5でいずれも2オンさせるなど、切れ味鋭いショットがよみがえった。 会場のコースは日大2年時に出た中部アマ(途中棄権)で回って以来。「あの時は(狭いホールでも)ドライバーをどんどん振っていた。今はマネジメント重視で、ドライバーを使うのは半分くらい。ボギーを打たなくなったのは、少しは成長できているのかな」とはにかむ。 好不調の波が少ないのが特徴で、調子の良さは昨年11月から変わっていない。今年は2~3月に出たアジア・ツアーの2試合で、いずれも決勝進出(34位と14位)。国内ツアー開幕後は、前戦まで9試合でトップ10が5度で予選落ちはない。賞金ランクは8位と抜群の安定感を見せているが、プロになって変わったことを聞かれても「拠点が静岡県三島市(日大合宿所)から実家の愛知県高浜市になったことくらいですかね」とどこまでもフラットだ。 ただ、海外に挑戦したいという気持ちは熱い。そのためにもこの大会に勝って得られる5年シードは、ぜひ欲しい。プロ12戦目での日本プロ制覇なら、史上最速。座右の銘は「自分ならできる」だ。
中日スポーツ