「中学受験に英検が有利ってホント?」 中学受験、高校受験にまつわる“7つのウワサ”を入試のプロに聞いてみた!
わが子の受験が気になり始めると、SNSや周囲からさまざまな情報が耳に入ります。中学受験、高校受験の7つのウワサの真意について栄光ゼミナールの入試情報センター責任者・藤田利通さんに聞いてみました。子育て情報誌「AERA with Kids2024秋号」(朝日新聞出版)から紹介します。 図】中学受験か高校受験か、迷ったときの判断の目安、チェックはこちら! ■小学校の成績が良くなくても、中学入試に影響ないって、ホント? 基本的に、私立中学の受験の場合は入試で高得点を取ることが合格に直結します。ただ、学校によっては、小学校の調査書の提出が必要な場合も。主に、小5、小6の出席日数や成績、授業態度が見られるので、はっきりとした理由がないのに極端に欠席が多い、学校の成績が悪いといったことにならないよう注意が必要です。調査書の提出を求めるかどうかも含め、事前に志望校の募集要項などをしっかりチェックしておくことが大切です。 ■親世代より中学入試の問題が難しくなっているって、ホント? 親が中学受験を経験した30年前と比べ、現在の中学受験は問題の難易度が上がっているのは確か。少子化の影響で、中学受験に力を入れる家庭が増えたこともあり、当時、最難関校で出題されていた難問が、現代では標準問題になっているケースも。また、知識を増やし、機械的に問題を解ければいいという出題ではなく、科目にかかわらず、記述問題や解の求め方を具体的に書くことを求めるなど、思考力を測る問題が増えています。 ■中学受験に英検が有利って、ホント? 中学受験は、国語・算数・理科・社会の4教科(関西は3教科)受験がメインなので、これらの学習に力を入れましょう。ただし、募集人数は多くないものの、英語入試を実施する学校も徐々に増えていて、英検の取得が加点措置として認められるところもあります(求められる級数と加点数等の基準は学校による)。小学校での英語教育が必修化されたのは2020年。英語で「読む、聞く、書く、話す」能力を測る英検は、今後、重要視されていくでしょう。 ■高校受験は、部活動や生徒会、ボランティア活動が内申に響くってホント? 部活動や生徒会活動で部長や生徒会長を務めたり、県大会・都大会で優勝したりするなど、特別な成果を残した場合、内申書に記載されることはあります。ただ、直接「内申点」を上げることにはつながりにくいでしょう(地域によっては入試に加点されるところも)。ボランティア活動も、面接で評価されることはあっても内申書に加点されることはあまりありません。中学校で内申点を上げるには、定期テストの点数を上げるのが近道です。