日本テレビ社長、原作者急死の「セクシー田中さん」調査結果公表受け「不安な気持ちにさせてしまったことをおわび」
日本テレビは31日、昨年10月期に放送された連続ドラマ「セクシー田中さん」の原作者で漫画家の芦原妃名子さんが急死した件を受けた社内特別調査チームの調査報告書を公表した。 調査結果公表に先立ち、日本テレビがラジオ・テレビ記者会向けに開いた説明会で、同局の石澤顕社長が冒頭にコメントした。石澤社長は「芦原妃名子さんに対しまして心より哀悼の意を表するとともに、ご遺族の皆様にお悔やみ申し上げます」と追悼した。 調査チームの結果公表を受け石澤社長は「改めて芦原さんがまさに心血を注いで原作『セクシー田中さん』を作り上げ、ドラマ制作に向き合っていただいたことを実感いたしました。また脚本家の方は、素晴らしいドラマを作るために力を尽くしていただきました」と感謝。そのうえで「ドラマの制作関係者や視聴者の皆様を不安な気持ちにさせてしまったことについておわび申し上げます」と述べた。 調査結果では、ドラマの制作側と原作側の認識に齟齬(そご)があったことがきっかけとなり、原作者から脚本家に対しての不信感が深まったことなどが認定。今後の提言として〈1〉原作者や脚本家等との信頼関係を構築するための方策〈2〉ドラマ制作におけるトラブル回避のための方策〈3〉制作/組織体制における諸課題の解決作〈4〉相談窓口の活用などが提示された。 石澤社長は「ドラマ制作者側と原作者側のお互いの認識の違い、そこから生じているミスコミュニケーション、ドラマの制作スケジュールや制作体制、契約書の締結時期など。今後、日本テレビとしてこれまで以上に厳しく取り組まなければならない点が見つかった」とコメント。「指摘された課題について、テレビドラマに関わる全ての方がより安心して制作に臨めるよう責任をもって取り組んでまいります」と決意を述べた。
報知新聞社