バルミューダが赤字に転落 23年度、スマホ事業撤退の特損ひびく
家電メーカーのバルミューダの2023年12月期決算は、売上高が前年比26.1%減の130億円、営業損益が13億円の赤字(前期は7500万円の黒字)、最終純損益は20億円の赤字(同300万円の黒字)になった。赤字決算は20年の上場以来初めて。スマートフォン事業からの撤退による特別損失、円安によるコスト増が響いた。
「バルミューダ(BALUMUDA)」は15年に発売した“最高のトーストが焼ける”という“バルミューダ ザ トースター”の大ヒットにより、デザイン性・機能性共に優れた家電ブランドとして定着。コロナ禍による“おうち時間”で家電の需要が伸びて業績を伸ばし、20年には東京証券取引所マザーズに上場した。翌年には、“バルミューダフォン”でスマホ市場にも参入しが、販売不振により昨年撤退した。
バルミューダは、家電メーカーとして2003年に寺尾玄社長が創業。一般の家電メーカーとは異なる社長独自のこだわりを反映した機能性とデザインが特徴で、量販店だけでなく、百貨店やセレクトショップなどでも販売されている。2月1日、東京・都内で開催された新作発表会で久々に登壇した寺尾社長は、「今年は20億円の赤字になるが、リバウンドの年にしたい」とコメント。 同社が得意とする、扇風機とキッチン家電にフォーカスした新作を発表した。