【シリウスS】ハギノアレグリアスが59・5キロ克服で連覇 四位洋文調教師「本当に頭が下がります」
[GⅢシリウスステークス=2024年9月28日(土曜)3歳上、中京競馬場・ダート1900メートル] 28日、中京11Rで行われたGⅢシリウスS(ダート1900メートル)は、岩田望来騎乗で5番人気のハギノアレグリアス(牡7・四位)が59・5キロのトップハンデをはねのけて、連覇を達成した。勝ち時計は1分57秒1(良)。1馬身1/4差の2着が1番人気オメガギネスで、さらに1馬身半差の3着には13番人気の伏兵フタイテンロックが食い込んだ。
7歳秋のトップハンデV
地方交流を含めて3度目の重賞制覇となったハギノアレグリアス。どれも大事な勝利ではあるが、59・5キロという厳しいハンデ、競走馬にとって斜陽のタイミングですらある7歳秋を考慮すれば、今回こそがエポックメイキングな勝利といえるのではないだろうか。 「いや、本当に頭が下がりますね」が四位調教師の第一声。それも無理はない。脚元の関係で坂路での追い切りしかできず、前哨戦であるはずのこのレースを制しても「一戦一戦が大事な馬。まずは馬の状態を確認してから」とチャンピオンズCを示唆する発言は出なかった。慎重に慎重を期した調整を重ねての重賞3勝目。言葉では表現できない感慨があるのかもしれない。 「でも、今日はジョッキーを褒めてあげてください。上手に乗ってくれた」とかつてのトップジョッキーから賛辞を受けた岩田望についても触れる必要があるだろう。1番人気オメガギネスを前に見る絶好位からの競馬。スタート直後から手綱をしっかりとしごき、狙うべきポジションを取り切ったことが大きかった。もちろんそれは、位置取り負けした前走(平安S7着)の敗因と最内枠の利を考えてのものだ。 「先生とも話をして、今回は思い切って勝ちにいく競馬。(オメガギネスは)枠が横でしたし、ハナの後ろにいるだろうな…と。理想の形でした」と最初から徹底マークの作戦だったことを明かした岩田望。「中京でも勝っているし、いい印象を持っていた。年末のレースが楽しみになりました」とこちらは同じ中京でのGⅠ制覇に期待を寄せている。7歳のベテランホースとフランスで研さんを積んできた若武者の今後に注目したい。
東スポ競馬編集部