【教えて!市川染五郎さん】『鬼平犯科帳』で共演の若手キャストが染五郎にプラベ質問!テンションが上がった瞬間は?「自宅で深夜2時に『うわーっ』って」
市川染五郎 年下の俳優との共演は「新鮮な感覚だった」
――菊池さんと中島さんからも撮影の思い出を聞かせてください。 菊池:嫁いだ後のおふさが心に傷を負い、川に入っていくシーンが私は印象に残っています。物語において肝になるようなシーンだったので、撮影の何日も前からおふさの気持ちを自分の中に叩き込んで挑みました。 とても演じることが難しいシーンでしたが、監督が時間をかけておふさの心情を説明してくださったので、おふさと同化することができたといいますか、無我夢中で演じることができました。 ――中島さんは、盗人酒屋で銕三郎を介抱するシーンがほとんどでしたね。 中島:酔った人を介抱した経験がまだないので、人を抱き起すって難しいんだなと感じました(笑)。撮影自体は短期間でしたが、その中に濃いものがギュッと詰まっていて、勉強になることばかりでした。 ――普段、年上の俳優さんに囲まれている染五郎さんにとって、年下の方との共演は珍しいのでは? 染五郎:歌舞伎界では同世代の俳優が少なく、僕より年下ですと、小学生などの子役になってしまうので、とても新鮮な感覚でした。
松平健のオーラに圧倒!染五郎「マツケンカフェ」を訪れるも…
――「本所・桜屋敷」は松平健(松岡重兵衛役)さんの出演が大きなトピックでしたね。 染五郎:メイク室でお会いしたのが最初だったのですが、オーラに圧倒されてしまいました。劇中、道場にて1対1で剣を交えるシーンは役柄の重兵衛としての威圧感を感じる一方、カメラがまわっていないところでの松平さんはとても優しく、チャーミングな方でした。 阿佐:小舟に乗っている平蔵と左馬之助(山口馬木也)を重兵衛が橋の上から眺めるシーンの撮影を見学させていただいたのですが、人間のオーラってモニターを通しても伝わってくるんだと驚いた記憶があります。それぐらい松平さんの存在感はすごかったですね。 ――唐突ですが、「マツケンサンバを一緒に踊ってほしい」と誘われたらどうしますか? 阿佐:お金をお支払いしてでもご一緒させていただきたいです(笑)。 染五郎:それこそ今回の撮影中、渋谷で開催されていたマツケンカフェ(ビバ ~マツケンサンバⅡワールドカフェ ~オレ!アンコール)に行ってみたのですが、整理券が売り切れてしまっていて入れなかったんです。とても残念でした。 ――時代劇の魅力を同世代の皆さんにどう伝えたいですか? 中島:同年代の今まで時代劇に興味がなかった方、時代劇を観たことのない方に観てもらえたらいいなと思います。 この『鬼平犯科帳』シリーズは一度観始めたらすぐに入り込んでしまうくらいストーリーも素敵。人情や人と人の絆などに注目しつつ、現代に通じることもたくさんあるので、是非観ていただきたいです。 菊池:私たちは生活のすべてをインターネットに頼ってしまっているといっても過言ではないくらい、情報量の多い世の中を生きています。だからこそ、他人だけでなく、自分のことすらしっかり見つめることもできず、疎(おろそ)かになっているのではないかなと。 そんなことを私自身の課題に感じていたときに初めて時代劇に出演させていただき、そして完成した作品を観たときに、長谷川平蔵やそのまわりで生きる人たちのまっすぐな美しさがとても素敵に描かれていて、感銘を受けました。 若い世代の私たちだからこそ気づける魅力、新しい発見があると思うので、1人でも多くの方に観ていただけたらうれしいです。 阿佐:僕自身、これまで前のめりに時代劇に触れてきたかというと、そうではなかったのですが、今回のシリーズに参加させていただくことが決まってから原作を読んだり、過去の映像を観たりする中で、愛の物語に惹かれ、現代に通じる友情や人と人の絆を感じることができました。 一度ふれていただけたら「こんなにも面白いんだ」と感激すると思いますので、僕たちと同世代の皆さんにも時代劇の魅力を知っていただきたいです。 染五郎:「本所・桜屋敷」と「血闘」はほぼ同時期に撮影していたのですが、完成したものを観たら、「血闘」からは映画館で観るべきスケール感を感じたので、作品ごとの持ち味を楽しんでいただきたいです。 歌舞伎もそうですが、「ちょっと敷居が高いのではないか」「難しいものなのでは?」という不安を抱いている方も多いと思うので、直接観て確かめてほしいなと思います。