遠藤憲一、30歳差のなにわ男子・大橋和也が「オレのことを守ってくれている」年齢差の壁を感じさせないコミュニケーション方法を明かす
渋い表情で決めると迫力満点の強面なのに、ニコッと笑うと誰もが「エンケンさん!」と声をかけたくなる俳優、遠藤憲一。多面的な魅力を縦横無尽に使い分ける彼が現在取り組んでいるのは、心と身体が“全国民”と入れ替わってしまう、総理大臣・武藤泰山役だ。9年前の2015年に放送されて大人気となった『民王』(テレビ朝日系)の続編『民王R』に挑んでいる、遠藤憲一のTHE CHANGEとは──。【第3回/全4回】 ■【画像】「とても優しい人」と絶賛のなにわ男子・大橋ほか、金田明夫・あのちゃんとのギューギューなオフショット 2015年放送の『民王』は、菅田将暉が演じた息子・翔との入れ替わりだったが、現在放送中の『民王R Inspired by 池井戸潤』(テレビ朝日系 毎週火曜よる9時)では、毎話入れ替わりの対象が変わる。初回は武藤泰山総理の公設第一秘書・冴島優佳で、演じているのはミュージシャン、タレントとしても大活躍中の、あの。 「あのちゃんは、しゃべり方が独特だから、不思議でとっつきにくい印象があるかもしれないけど、オレは話しやすいですね。ロケが多かったので、合間に音楽の話しを聞かせてもらったりして、すごくいい子ですよ。声質がおもしろいだけで」 放送に先駆けて行われた製作発表会見で、あのから「多分(頭の中は)一緒だと思います。エンケンさんは僕みたい」と言われて、納得する部分があったというが、内股で“冴島(あの)口調”の泰山は、最高におもしろかったし、心が泰山になってしまった冴島を演じるあのの演技力に、誰もが驚いたことだろう。 「いやぁ、あのちゃんは、すごいですよ。旬の人だからという次元を遙かに超えている。この作品を機に俳優として評価されて、今後はオファーがたくさんくるんじゃないかな」
若手俳優とコミュニケーションをとる際に気を付けていること
泰山の書生・田中丸一郎太を演じているのは、なにわ男子の大橋和也。30歳以上年下の後輩俳優だけに、面倒を見ているのかと思いきや……。 「大橋くんのほうが、オレのことを守ってくれている感じがしますね。例えば、オレが現場で煮詰まっていると、さりげなく側に来てくれて、練習相手になってくれたりするの。とても優しい人ですよ。自分の方こそ、これからアジアツアーがあったりして、ものすごく忙しいのにね。 あのちゃんも、曲を作って、レコーディングして、モデルやタレントとしての仕事があって、休む暇なんてないんじゃないかと思うし、猫田マモル役の山時聡真くんは大学の勉強との両立。でもみんな、そんなことを感じさせず、集中して、思いっきりエネルギーを爆発させている。すごく刺激になりますね」 本作に限らず若手俳優との共演が多いが、どの現場でも「エンケンさん」と慕われる遠藤。年齢差を超えてコミュニケーションを取る秘けつはあるのだろうか? 「できるだけ、自分から話しかけるようにしていますね。オレの場合は、まず、この恐い顔がハンデになってるから、若い人のほうから話しかけるのは勇気がいると思うんだよね(笑)。だから、ニッコリ笑って“よろしくね!”と言うと、多少は恐くないんじゃないかと……。この仕事に限らず、年上の方から話しかけるのは大事だと思いますね」 若手とベテランの潤滑油となっているもうひとりは、前作から引き続き内閣官房長官・狩屋を演じている金田明夫。役柄として総理を支えるだけではなく、撮影現場でも大いに支えてくれているという。 「とにかくよくしゃべる(笑)。話題が豊富だし、おもしろいから若手たちも一緒になってワイワイガヤガヤやってますよ。だからみんな現場に来るのが楽しいって。オレ自身も一番しゃべってるのが金田さん。で、ちょっと金田さんのトークに疲れたら(笑)、若手のところに行って癒やされる。いいバランスだと思いますね」 遠藤憲一(えんどう・けんいち) 1961年6月28日生まれ、東京都出身。1983年にドラマ『壬生の恋歌』(NHK)でデビューし、2009年に『湯けむりスナイパー』(テレビ東京系)で連ドラ初主演。俳優、声優、ナレーター、脚本家として活躍している。主な出演作は、ドラマ『ドクターX~外科医・大門未知子~』(テレビ朝日系)、『私のおじさん~WATAOJI~』(テレビ朝日系)、『バイプレイヤーズ』シリーズ(テレビ東京系)、『ラジエーションハウス~放射線科の診断レポート~』(フジテレビ系)、『夕暮れに、手をつなぐ』(TBS系)、映画『赤羽骨子のボディガード』(2024)『スオミの話をしよう』(2024)など多数。 工藤菊香
工藤菊香