井岡一翔12度目の大晦日決戦! KO率90%の挑戦者ペレスとの防衛戦はどうなる?
スポーティングニュースによる予想
井岡はここまで数々の挑戦者たちを退け、チャンピオンとしての実力を証明してきた。その評価を覆すべく、今回ベネズエラから乗り込んでくるペレスは井岡に挑むが、果たしてペレス勝利の可能性を示唆するようなスタッツはあるのか、それとも下馬評通り井岡の実力が勝るか。 オッズに関しては各プロップにおいても井岡の勝利を支持する傾向にあり、KO勝ちに人気が集まっていた。ペレスは戦績では20勝中18KOでKO率90%を誇るが、井岡のパンチ精度に比べてしまうと、ペレスにその強みを活かせる分がないというオッズが伺える。 2022年にドロー判定に終わった井岡 vs. フランコ戦では、井岡は897発中214発をヒット(26.7%)、フランコの1412発中202発(14.3%)を上回った。また、ジャブ(12.9% 対 6%)、強打着弾率(38.6% 対 22.2%)ともに井岡に分があった。両者ともにパンチの総数は多かったが、井岡は序盤から終盤まで二桁のパンチを打ち続けていた。再戦では、井岡がアッパー、ボディブロウなどクリーンショットを何発も決め、ユナニマス・デシジョンでの勝利を収めた。 ペレスが最後に臨んだ世界タイトル戦は、2020年にアルテム・ダラキアンと戦ったWBA世界フライ級タイトルマッチだ。この試合、序盤からラッシュをかけてくるペレスに対し、ダラキアンはいくつかのジャブと右のパンチでペレスの勢いを削いだ。苦戦は強いられたものの、ダラキアンは判定の末に勝利を収めた。また敗れたペレスも、中盤のラウンドにチャンピオンを追い込んだことでその力を証明してみせた。 しかし、ディフェンスに長ける井岡であれば、ペレスのパンチも簡単にかわしていくだろう。 井岡の+/-(ヒット率から被弾率を引いた数値)は13.8で、これは世界のボクシングシーンでも8位に入る実力を誇る。一方、対戦相手ペレスのヒット率は17.8%とボクシング界でも3番目に低い数字となっている。KO率は90%でも、当たらなければペレス自身が疲弊するだけだろう。 身長では、ボクシングデータベース『BoxRec』の数字を信じるとすれば、井岡の164cmに対し、165cmのペレスには0.5インチ(約1cm)のアドバンテージがある。ペレスのリーチは不明だが、実際のところ体格的な差はほとんどないと見て良い。 井岡は統一戦に向けて準備万端。ペレスがそれを阻止すべく挑むが、このベネズエラの刺客には日本のスターを倒すだけの力はないと思われる。長期戦になるだろうが、最後に手をあげられるのは井岡の方だろう。 <スポーティングニュースの予想:ユナニマス・デシジョンで井岡の勝利> ※本記事は一部国際版記事から抜粋・翻訳し、編集した記事となる。
スポーティングニュース(原文:Daniel Yanofsky、翻訳・編集:石山修二、編集:神宮泰暁)