外国人スタッフも大活躍 テレビ不況で変わるADへの対遇
いまだに世界的評価の高い日本のテレビ番組
こうした背景もあり、最近では日本に留学している中国人をはじめとした外国人をADとして雇っている制作会社まであるという。 「ハングリーな彼らにとっては多少仕事がキツくて時給が安くても、長時間働けるということ自体にそれなりの金銭的メリットを感じるようです。そして何よりも日本のテレビ業界はいまだに世界的な評価は高く、日本で番組制作に携わっていたというのは本国に帰って同じような仕事に就くとき、大きなセールスポイントになるそうです」(バラエティー番組を手掛ける放送作家) また、総体的な人材不足が起因して、仕事を覚えたADには数多くの仕事が舞い込んでくるそうだ。 「仕事ができて人付き合いのうまいADになると、最近増えているネット番組も含めて、複数の番組を掛け持ちしていて、テレビに出始めの売り出し中の若手芸人なんかよりも稼いでいるヤツもいますよ。中には、番組で使う美術品や小道具を作って副収入を稼いでいたりとか。通常、番組で使う美術品や小道具は美術会社に発注するのですが、正規にそうした外部の会社に発注すると金がかかりますからね。ADの給料に多少上乗せする方が、コチラとしても経費削減になりますからね」(前出のテレビ番組の制作会社スタッフ) テレビ不況の中にあっても、デキるADたちはたくましく生きているようだ。 (文:竹下光)