「鎮魂の音」街に響く 福島県いわき市 じゃんがら念仏踊り
福島県いわき市を中心に江戸時代から伝わる伝統芸能「じゃんがら念仏踊り」が盆の入りの13日、市内各地で始まった。地域の青年会などが新盆を迎えた家を訪れ、太鼓とかねを鳴らして踊りながら故人の霊を慰める。 市内好間町の小谷作(おやさく)青年会は、地元の龍雲寺の境内で念仏踊りを演じたのをはじめ、1日で市内15カ所を巡った。約80年の伝統があり、新型コロナウイルス禍の中でも感染対策を取りながら継続したという。浴衣姿の20~60代のメンバー13人が汗だくで踊りと演奏を披露した。 菅野隆規会長(45)は「若い世代の担い手確保に努めながら伝統を受け継いでいきたい」と語った。市内好間町在住の大河原茂徳さん(74)は龍雲寺境内で見守りながら「かねと太鼓の音を聞くと、お盆の到来を実感する。いわきの風物詩として末永く残してほしい」と望んだ。