鳥飼茜『先生の白い嘘』奈緒主演で映画化決定!劇映画初の「3面ライブスクリーン」でも同時公開
鳥飼茜の同名コミックを奈緒を主演に迎えて実写化する映画『先生の白い嘘』が7月5日(金)に全国公開されることが決定。また劇映画では初となる「3面ライブスクリーン」でも同時公開されることも明らかになった。 【写真を見る】原作コミックは累計部数100万部(全8巻)を突破した鳥飼茜の代表作 原作コミックは、連載が開始されるや否や、その衝撃的な内容が口コミで広がり、累計部数100万部を突破した鳥飼茜の代表作。ひとりの女性が抱える“自らの性に対する矛盾した感情”や、男女間に存在する“性の格差”に向き合う姿を描くことで、人の根底にある醜さと美しさを映しだしたヒューマンドラマだ。 本作の主人公となる高校教師、原美鈴を演じる奈緒は、映画『事故物件 恐い間取り』(20)やドラマ「あなたの番です」で、脳裏に焼き付いて離れない強烈な個性を放つキャラクターを巧みに演じる一方、ドラマ「あなたがしてくれなくても」では、女性の複雑な心情をリアルに表現。さらに現在放送中のドラマ「春になったら」では、とんねるずの木梨憲武とともに主演を務め、余命わずかな父を支えようと奔走する助産師を熱演している。 そんな奈緒が本作で演じるのは、親友の婚約者である男性から強制的な関係を求められているにも関わらず、彼との行為を通して「性への欲望、快楽への渇望」が芽生えたことに気づき、矛盾する感情の狭間でもだえ苦しむひとりの女性。平凡な教師を装っていた彼女が、担任する男子生徒、新妻の不倫疑惑事件をきっかけに、それまで見て見ぬふりをして“嘘”で誤魔化し続けていた、自身の中に潜む醜い膿のような感情に向き合っていく。そして、男女の“性差”を“格差”として振りかざす男性に対して、真正面から対峙する難役に挑み、圧倒的な演技で新境地を魅せる。 監督を務めるのは『恋わずらいのエリー』(24)、『弱虫ペダル』(20)、『植物図鑑 運命の恋拾いました』(16)など数々の作品を手掛けるヒットメーカーの三木康一郎。本作は、長い監督人生のなかで初めて自ら映像化を熱望し、このたび実写映画として製作が決定。原作に描かれる衝撃的な性描写に、実写化は難しいといわれながらも、何年も粘り続けた監督の並々ならぬ熱意と、本作の魅力に共感した主演女優、奈緒の覚悟によって実現した。脚本はドラマ「透明なゆりかご」、「きのう何食べた?」やNHK連続テレビ小説「おかえりモネ」などの作品で知られる安達奈緒子が担当する。 また本作の試みとして、劇映画では初となる「3面ライブスクリーン」での上映が決定。3つあるスクリーンを横長につなげたワイドな画角や3つのスクリーンにそれぞれ異なる画を映す演出、通常の本編には入っていない追加カットなど、独自の演出方法によって、人々の心情に訴えかける新しい表現の可能性に挑戦している。 タブー視されがちな“性”というテーマに真正面から向き合った原作コミックを、演技派俳優、奈緒を主演に据えて実写化した本作。今後発表される共演者などの続報にも要注目だ。 ■<キャストコメント> ●奈緒(原美鈴役) 「原作漫画『先生の白い嘘』と出会った時の衝撃をいまでも覚えています。埋もれてしまっていた誰かの叫びが自分の耳を突き抜けていくような感覚でした。そして、その誰かの一人である"美鈴"として、この作品と共に苦しみ、この作品と共に闘うことを心に誓い出演をお受けいたしました。社会の中で弱者と強者という構図は、今もなおなかなか無くなりません。いつかそんな言葉さえなくなり一人一人が"自分"を受け入れられる世界を切に願っております」 ●三木康一郎(監督) 「鳥飼先生のこの原作を映像化したいと動き出してから7年以上の月日が流れました。当時は性被害に関してはどこか他人事のような世の中で、映像化したいという思いもなかなか伝わらなかったことを覚えています。男女の性の格差や性被害を描いた原作は、男である私にとって、センセーショナルで、未知のもので、そして、思いもしない感情が渦巻いているものでした。それはとても衝撃的で、より具体的に伝えられたらと映像化に向けて動きだしたのです。いままでの知識や感情は全て捨てて、原作に向き合い、闘い続け、完成させた7年でした。そんな映画『先生の白い嘘』が皆さんの目にどう映るのか?正直、不安と期待が渦巻いています」 文/スズキヒロシ