「シャッター街になりかけている」家賃月額5千円で屋台経営者を募集 商店街の新たな戦略
「シャッター街になりかけている」こう話すのは大分県別府市にある「やよい商店街振興組合」の関係者。かつて、人混みだらけだった商店街に再び活気を取り戻そうと、新たな戦略を打ち出しました。家賃は月額5千円、街の一角に屋台をつくって経営者を募集。地元の大学生が名乗りをあげ、コーヒーショップをオープンさせました。 【写真を見る】「シャッター街になりかけている」家賃月額5千円で屋台経営者を募集 商店街の新たな戦略 ■コーヒーショップ経営者は大学生 別府やよい商店街の一画に、2月10日にオープンしたコーヒーショップ「TUMUGU COFFEE STAND」を経営しているのは、地元の立命館アジア太平洋大学に通う1年の金澤宏高さん(19)です。 (金澤宏高さん)「コーヒーを通じてお客様と話す時間が大好きで、コーヒーを一緒に楽しめる時間が作り出せて、うれしいです」 市民や観光客に親しまれてきた「やよい商店街」は、最盛期の頃に比べて人通りの減少や経営者の高齢化により、かつてのにぎわいはみられません。 (商店街の経営者)「昔は人混みをかき分けて、学校からの帰りに家に入らないといけないので、入口を見失うこともありました」「もう少し、昼間に営業するお店が増えるといいと思う」 こうした中、商店街振興組合はかつての活気を取り戻そうと、新たな戦略を打ち出しました。商店街の一角に木造の屋台を用意。組合には家賃として月に5千円を支払うという条件で、大学生を対象に起業経験できるチャレンジ企画の募集を開始しました。 採用された金澤さんの企画は、他の3人の同級生とコーヒーショップを共同経営するというもので、経営手法などの中身が評価されました。店舗を開店する際の許可の取り方や収支報告書の作成方法などについては、振興組合の関係者が一から丁寧にアドバイスしました。 店がオープンするのは土、日、祝日で、営業時間は午前9時からコーヒー豆がなくなるまでです。 ■大学と連携…地域課題の解決へ (別府やよい商店街振興組合・河野悟理事)「今回の取り組みは、シャッター街になりかけているので、街おこしの一環ということと、経営を学ぶ学生たちがチャレンジすることで、いろんなことを学び、10年後、20年後も世代交代がうまく進んでいくことを目指しています」