「ハリポタ」マクゴナガル先生役マギー・スミスさん死去 「ハリポタ」「ダウントン・アビー」共演者が追悼
英国を代表する大女優マギー・スミスさんが9月27日(現地時間)、英ロンドンで死去した。89歳だった。 スミスさんは舞台、映画で活躍し、「ミス・ブロディの青春」(1968)でアカデミー主演女優賞、「カリフォルニア・スイート」(1978)で同助演女優賞を受賞。3度のエミー賞の他、数多くの舞台賞を獲得した。最近の作品では、大ヒット「ハリー・ポッター」シリーズのホグワーツ魔法魔術学校の副校長ミネルバ・マクゴナガル先生や、人気ドラマ&映画「ダウントン・アビー」の先代グランサム伯爵未亡人バイオレット・クローリー役で知られる。 米バラエティによれば、息子のトビー・スティーブンスとクリス・ラーキンが「今朝9月27日早朝、病院で静かに息を引き取りました。とてもプライベートな人でしたが、最期は友人や家族と一緒に過ごしました」と共同で声明を発表した。 訃報を受け、スミスさんの共演者たちが追悼コメントを寄せている。 「ハリー・ポッター」シリーズで主人公を演じたダニエル・ラドクリフは、9歳の時にデビュー作「デイビッド・コッパーフィールド」の読み合わせでスミスさんに初めて会った時のことを述懐。「最初に質問したのは『デイムと呼んでほしい?』ということだった。彼女に会って緊張したのを覚えている」と述懐。「その撮影のとき、彼女は信じられないほど親切にしてくれたし、その後、幸運にも「ハリー・ポッター」映画でさらに10年間、彼女と一緒に仕事をすることができた」と思い出を語った。 さらに、「彼女は猛烈な知性で、華麗に鋭い舌を持ち、同じ瞬間に威圧し、魅了することができ、誰もが言うようにとても面白かった」とスミスさんの人柄について言及。「彼女と一緒に仕事ができたこと、そして撮影現場で彼女のそばで過ごせたことを、私はいつも驚くほど幸運だと思っている。伝説という言葉は使い古されているけれど、この業界の誰かに当てはまるなら、それは彼女に当てはまる。ありがとう、マギー」と故人をしのんだ。 「ハリー・ポッター」シリーズでジニー・ウィーズリー役を演じたボニー・ライトもSNSで、「私がマギーと一緒のシーンで一番好きだったのは、みんなで舞踏会のダンスを習っていた時です。彼女は、マクゴナガルが持っているような放埓さと愛情深い気遣いの完璧なバランスを体現して、グリフィンドール生たちを釘付けにしていました」と、共演時のエピソードとともに哀悼の意を表した。 「ダウントン・アビー」シリーズのクリエイターであるジュリアン・フェロウズは「マギー・スミスは本当に偉大な女優であり、私たちは彼女の輝かしいキャリアの最終幕に参加できたことを幸運に思う。 彼女は、繊細で、何層にも重なり、知的で、面白く、心を揺さぶる、書いていて楽しい女優だった。 彼女と一緒に仕事ができたことは、私のキャリアの中で最高の特権であり、彼女のことを決して忘れることはないだろう」と称賛と感謝のコメントを寄せた。 また、「ダウントン・アビー」の共演者はDeadlineの取材に対し、「マギーは唯一無二の存在でした。このような大胆で型破りな人物を知ることができて、私はこのうえなく幸運だったと思う。彼女がいなくなるのはとても寂しい」と回答している。 ハリウッドからも、「天使にラブ・ソングを…」のウーピー・ゴールドバーグ、「去年の夏 突然に」のロブ・ロウらが追悼の意を示している。 芸能界のみならず、英国王室や首相からもコメントが寄せられた。チャールズ国王は「デイム・マギー・スミスの訃報に接し、私と妻は深い悲しみを感じています。国の宝の幕が下りるとき、私たちは世界中の人々とともに、彼女の数々の素晴らしい演技と、舞台の上でも外でも輝いていた彼女の温かさとウィットを、心からの称賛と愛情を持ってしのびます」と述べられた。