ドジャースのロバーツ監督、選手に愛される名将…大谷翔平「握手がすごく強い」
米大リーグのドジャースを4年ぶり8度目のワールドシリーズ(WS)制覇に導いたのが、那覇市生まれで日本人の母を持つデーブ・ロバーツ監督だ。就任9年目で、自身2度目の頂点となった。今季加入した大谷や山本が不安なくプレーできる環境を整え、ベッツやフリーマンというリーグ最優秀選手(MVP)経験のあるスター選手とも厚い信頼関係を築いてきた。 【写真】めちゃくちゃカワイイ…デコピンのハイタッチ姿
「選手たちの頑張り、粘り強さ、闘志に感謝している」。ヤンキースに競り勝ち、4勝1敗でWS制覇を果たした10月30日の試合後、ロバーツ監督は記者会見でまず、選手をたたえた。
沖縄返還直後の1972年5月31日、那覇市で生まれた52歳のロバーツ監督。アフリカ系米国人の父と日本人の母を持つ。日本語は話さず、大谷とは英語で直接やり取りする。明るい性格で、大谷は「人として、一対一の付き合いで楽しい人」と評し、「握手がすごく強い」と笑う。山本は「すごく気にかけていただいている。(最初の)監督がロバーツ監督で助かった部分はすごく多い」と振り返る。
奇をてらうような采配はなく、オーソドックス。才能あふれる選手たちと対話を重ね、士気を高めることにたけている。毎年のように大型補強を行い、スター選手がそろうドジャースにとって、WS制覇は遠い目標ではなく、義務に近い。そうした重圧をはねのけ、悲願を達成した。「私は偉大な組織の一員で、周りには素晴らしい人たちがたくさんいてサポートしてくれる」と謙虚に語った。選手を信じ、選手に愛される名将だ。(ロサンゼルス支局 帯津智昭)