冬を楽しむ!“日本のエーゲ海” 牛窓地区のあったかスポット 岡山・瀬戸内市【いまココ!ナビ】
KSB瀬戸内海放送
岡山・香川の話題のものやスポットを紹介する「いまココ!ナビ」です。今回は瀬戸内海を臨む町、岡山県瀬戸内市の牛窓地区で寒い冬でも暖かく楽しめるスポットをご紹介します! 【写真】日本の夕陽百選にも選ばれる牛窓の「夕日」
瀬戸内市、牛窓地区。「日本のエーゲ海」とうたわれるように、青く澄んだ瀬戸内海と、広々とした空に包まれています。 今の時期はキャベツなどの畑が緑のじゅうたんのよう。そんな美しい自然の風景が広がる牛窓で最初に訪れたのは「瀬戸内市立美術館」。この美術館のエントランスからも広い海を眺めることができ、まるで南国にいるみたいです。 今、美術館では20世紀前半に活躍した女性画家、「マリー・ローランサン」の特別展が開かれています。 ローランサンの人生に沿って37点が展示され、亡命や離婚などを経て、淡く優美な彼女独自のスタイルに至るまでの変遷が楽しめます。ローランサンは、交流のあったピカソらの影響を受けつつも、独特のスタイルを確立します。 ローランサンが全盛期に差し掛かる前の作品「女と犬と猫」(1916年)は、岡山に生まれた画家、竹久夢二も自身のスクラップブックに貼っていたと言われていて、「自分が描く猫の方がかわいい」と語ったそう。 記者「おだやかなタッチで素敵ですね」 (瀬戸内市立美術館/馬場慶子 学芸員) 「そうですね、こちらの作品はマリー・ローランサンの代表作の『接吻』という作品です。とても色合いが温かいですね」 丸い輪郭や黒い目で、少女のやわらかで無垢な様子が描き出されています。 (瀬戸内市立美術館/馬場慶子 学芸員) 「冬は静かな環境でして作品と会話をするとてもいい機会だと思います。秋から冬にかけての季節は 淡い、優しい色調の作品を ご覧いただくには 一番いい季節かな」 この特別展は12月22日まで開かれています。 年明けからは96歳のちぎり絵作家、木村セツさんの「新聞ちぎり絵原画展」が開かれます。こちらも、見ているだけでほっと心が温まりそうです。 続いては美術館からほど近くにある「てれやカフェ」です。店主の小林さんが築約60年の住宅をリノベーションしてオープンしました。 少し不思議、でも、どこか懐かしい、ほっこりとした時間が流れます。 (てれやカフェ店主/小林宏志さん) 「もともとここは普通に昭和の住宅だったんですけれども、多分みんな一家団欒とか、和やかに過ごされていたと思うんで、その空気感も残しつつ、普通の家とは違うちょっと異空間も味わっていただきたい」 寒い時期になると「こたつ」が。この時期限定のマロン・オ・レと一緒にぬくぬくすることも。 そして、今の時期にお薦めの食事がこちら。 (記者リポート) 「牛窓産のカキのレモンクリームパスタです。クリーミーですけど、すっごくカキのうまみが濃厚で、レモンと合わさってさっぱりしていておいしいです」 大粒のカキに瀬戸内レモンの酸味がマッチしたこの時期限定の一皿です。そしてお店の一番人気が、アツアツの鉄板に乗ったオムライス! 中を割ってみるとハンバーグが。冬にぴったりのあったかメニューです。 (てれやカフェ店主/小林宏志さん) 「牛窓は夏のイメージが強いんですけども、景色は冬の方が結構、空気も澄んでて、太陽の照り具合とかもきれいなんです。外のきれいな景色、ちょっと肌寒さ、それから中に入ってちょっとまったりするっていう、コントラストを楽しんでいただけたらいいかな」 こだわりの家具が生み出す柔らかい雰囲気に包まれて豊かな時間を過ごせます。 そして、牛窓の冬に見られる絶景が「夕日」。「日本の夕陽百選」にも選ばれるほど。その美しい夕日をみようと港近くに行ってみると、この日はあいにく雲が。それでも瀬戸内海の島々がじんわりとオレンジに染まっていく様子が楽しめました。 晴れた日には美しい夕日を楽しむことができるそうです。冬は空気が澄み、夏よりもすっきりと見られます。 冬だからこそ生み出される美しい景色で、心もじんわり茜色に染められていきます。
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