早大・印出太一主将「もう1回厳しい練習をして日本一を争える舞台に帰ってくる」
【球界ここだけの話】 早大(東京六大学)は16日、全日本大学野球選手権の決勝で青学大(東都)と対戦し、1-2で惜敗。試合後、早大・小宮山悟監督(58)は「強力な投手陣というのは知っていた。ここというところでねじ伏せられた。さすが東都で3連覇しているチーム。選手の能力を比べると力負けを認めざるを得ない」と唇をかんだ。「4番・捕手」で先発出場したプロ注目の印出太一捕手(4年、中京大中京)も悔しさをにじませた。 「相手投手はいいですし、取れるところでやっぱり点を取らなきゃいけない。それに尽きると思います。そこが自分たちの今の立ち位置、実力だと思う。あそこで一本出していれば全然わからない展開だった」 印出が悔やんだ場面は1点を追いかける七回2死二塁で迎えた第4打席。2番手左腕、ヴァデルナの初球、131キロのスライダーに「(ストライクを)取りにくる甘い変化球を」と果敢に手を出した。積極的な打撃だったが結果は中飛。同点に追い付く好機を逃し「ちょっと(バットが球の下に)潜ってしまってセンターフライになってしまった」と肩を落とした。 春季リーグ戦ではリーグ3位の打率・375をマークし、チームの2020年秋以来、7季ぶり47度目の優勝に貢献。ただ一発勝負のトーナメント戦では本来の勝負強い打撃を発揮できず「やっぱり、そこで一発で決めきる力っていうものが自分にはまだまだ足りない」と冷静に足元を見つめた。 この借りは秋の明治神宮大会で返してみせる。「まだまだ(小宮山)監督を胴上げするに値するチームじゃないんだなというところを改めて感じました。もう1回厳しい練習をして、日本一を争える舞台に帰ってくるしかない。この負けを通じてそういう気持ちになっています」と印出。このままで終わるつもりなど毛頭ない。(加藤次郎)