明治安田生命ビルと歩行者

（ブルームバーグ）： 明治安田生命保険は円建て債券への投資について、2024年度下期の残高を増加させるものの、年度を通じては削減する方針だ。北村乾一郎運用企画部長が23日の運用説明会で明らかにした。

北村氏は、現状程度の金利水準であれば「非常に平準ペースで買い入れていき、大量に買い入れるという想定はない」と言及。円建て債券はさまざまな投資対象の一つに過ぎず、「円金利一辺倒ではない」と語った。同社が主要な投資対象としている30年債利回りは足元で2.2％程度で推移しており、年度末までの想定上限は2.5％だと言う。

上期は円建て債の残高を1400億円減らした。北村氏は「金利先高感から買い入れペースをやや抑制し、保有国債の償還額が買い入れ額を上回った」と説明。下期は「金利上昇局面では積極的な積み増しを行う」が、残高は「年度を通じてはやや減少する」との見方を示した。

下期はソブリン外債を為替ヘッジ付き、為替オープンともに横ばいにとどめる一方、クレジット外債と外国株式、投資用不動産を上期に続き増やす。

日本銀行の追加利上げに関しては、「年度内にせいぜい１回、0.25％」を想定している。北村氏は、米国が利下げ局面に入る中、反対方向の利上げはやりづらいと指摘。米国の利下げ局面が終わり、「利下げ局面に寄り添うくらいのペースで１、２年かけてゆっくり慎重なペースで進めていく」と予想した。

【明治安田生命の2024年度下期運用計画】

【金融環境見通し：25年３月末の見通しとレンジ】

(c)2024 Bloomberg L.P.