『虎に翼』よね役・土居志央梨、「意思のある太い声を心がけた」役作りと盟友・上川周作への思い
連続テレビ小説『虎に翼」(NHK総合ほか)21週「貞女は二夫に見えず?」が放送され、寅子(伊藤沙莉)と航一(岡田将生)は婚姻制度に縛られないかたちでパートナーシップを結び、よね(土居志央梨)をはじめとする明律大学法学部の仲間たちが2人を祝福した。 【写真】よねさんとのギャップがすごい…! オフショットの土居志央梨 明律大法学部の仲間で、遅咲きながら晴れて弁護士になった山田よねを演じる土居志央梨が、自身の役作りについてインタビューに応えてくれた。
大学でともに演技を学んだ上川周作と初共演で感無量
出演オファーがきたときの気持ちについて、土居は「『まさか』って感じで、台本をもらうまで信じられない期間が長かったです。家族は本当に喜んでくれましたし、(寅子の兄)直道役・上川周作と共演するということで、大学の仲間がとても喜んでくれましたね」と振りかえる。 土居志央梨と上川周作は「京都造形芸術大学」映画学科俳優コースの同期。同じ学舎で俳優を目指して切磋琢磨した仲だという。朝ドラで上川と共演できると知って「感慨深かった」と語り、土居はこう続けた。 「台本読み合わせの少し前ぐらいに、キャスト表に『上川周作』の名前が書かれているのを見て、『これって、本当にあの上川周作かな?』と思って、本人に連絡をしたんです。そうしたら『(出演が)決まったよ』と言うので、その時点もう、ひとしきり感慨に浸ってしまいました。『こんなことが人生であるんだね』と」。 仕事として上川と共演するのは『虎に翼』が初めてだという土居。実際に現場で顔を合わせたときの様子について、「なんか、変な気持ちすぎて(笑)、あんまりちゃんと話せなかったです。大学のときとはあまりにも状況が違いすぎて。大学時代は2人でいても本当にふざけてしかいなかったので、真面目な顔して会うのも変な感じでした。(上川の出演シーンの全撮影が)終わってからいろいろ話しました」と照れくさそうに語った。
「意思のある太い声を心がけた」よねの役作り
また、土居の普段の話し方より2トーンぐらい低い声で話す、よねの役作りについては、「よねを演じているときは、とにかく『意思の宿った声』を出すように心がけました。よねという人物には力強い声が似合うなと思って。自宅で1人で練習をしながら声の低さを探ったりしていました」と土居。 ところが「撮影が2カ月ほど空いたときがあって、久しぶりによねとして声を出したら、チューニングがわからなくなってしまったんです。低すぎて悪魔みたいな声になってしまいました(笑)」と笑顔で明かした。 壮絶な半生を経て、苦労の末にやっと「ひまわりバッヂ」を手に入れたよね。今後、主人公・寅子の裁判官としての人生と並走して描かれる、よねの弁護士としての人生を見守りたい。 取材・文/佐野華英