【社会人野球】2年ぶり都市対抗野球出場狙うTDK 山田利輝が強力打線を勢いづける「後はやるだけ」…2次予選東北大会6日開幕
都市対抗野球(7月19日から12日間、東京ドーム)の出場をかけた2次予選東北大会(きたぎんほか)が6日、開幕する。2年ぶりの出場を狙うTDK(にかほ市)は、主軸を担う山田利輝外野手(25=富士大)のバットに期待。日本製紙石巻(石巻市)は1年目ながら4番に座る丹呉響平内野手(23=創価大)が、4年ぶりの出場に貢献すると気合を見せた。東北地区からは2チームが出場する。 **** ここで勝つために1年間やってきたと、TDK・山田は言葉に力を込めた。「去年負けてからずっと、(今年は)勝つぞという気持ちでやってきた」。20年から3年連続出場していたが、昨年は第1、2代表決定戦で連敗。あと一歩のところで出場を逃した。あの悔しさを忘れずに鍛錬を積んできた成果を見せる。 打順が5から3番に変わった。「いかに大事なところで一本出せるか、役割を果たせるか」と、持ち味の思い切りのいいスイングで結果を残すつもりだ。山田が機能すれば、続く4番・斎田海斗外野手(25=東日本国際大)、5番・深江大晟内野手(27=東北福祉大)にも好機で回り、得点力はさらに上がるはず。強力打線に弾みをつける。 自身と同じ仙台育英(宮城)出身で22年夏の甲子園優勝メンバーである、現阪神の弟・脩也内野手(18)について「調子いいね、とか連絡は取りますよ。兄なので」と話すが、「僕は僕(というスタンス)でやっている。刺激を受けるとかはないです」。周りは気にせず、自分の仕事に集中するだけと語り「後はやるだけ。調子を上げていく」と気合をみせた。ここぞの場面で安打を放ち、勝利を引き寄せてみせる。(有吉 広紀) **** 日本製紙石巻は若き4番打者がチームを勢いづける。「4番は勝敗を分ける大切なポジション。責任感を持ってやっています」と丹呉は力強く語った。ベンチプレス120キロのパワーの持ち主。力強い打撃が武器の主砲が打線を引っ張る。 大学時は主に3番を務めており、4番は初。イメージしているのは巨人・岡本和真内野手(27)だ。「チームが苦しいときに一発打つし、大事なところでランナーをかえしている。チームを助けているし、これこそ4番だな、と思う」。チームのために打ち、岡本のような存在感を出す。そうすればおのずと勝利も近づいてくるはずだ。 チームは県予選で七十七銀行、JR東日本東北を連破し、7年ぶりに第1代表となった。丹呉もJR東日本東北戦で先制打を放つなど、4番の働きを見せて勝利に貢献。独特な雰囲気があると言われる2次予選についても、「初めてのやつは思い切りやったほうがいい、と言われています」と臆せず戦うと決意十分だ。恐れを知らないルーキーがチームを勢いづけ、20年以来4年ぶりの都市対抗出場へ突き進んでいく。
報知新聞社