人型ロボットの中国UBTECH、23年は売上高約220億円 日本企業と合弁で介護事業にも進出
中国のロボット企業「優必選科技(UBTECH Robotics)」が3月28日、2023年12月期決算を発表した。香港上場後初の決算報告となる。 23年12月期の売上高は、前の期比4.7%増の10億5500万元(約220億円)だった。主力4事業のうち2事業は振るわなかったが、スマートロジスティクス事業と消費者向けロボットおよびその他デバイス事業の2事業が大きく伸びた。スマートロジスティクス事業の売上高は47.9%増の3億8900万元(約80億円)、消費者向けロボットおよびその他デバイス事業の売上高は91.5%増の2億5300万元(約50億円)だった。調整後のEBITDA(利払い・税引き・償却前利益)は5億1500万元(約110億円)の赤字となったが、前の期の5億3800万元からやや縮小した。 優必選は23年、人型ロボットの実用化を大きく前進させた。工業分野向け人型ロボット「Walker S」を開発し、パートナー企業と共同で自動車製造分野への活用を推し進めた。また、新たに開発した自動運転レベル4の無人物流車「赤兎(Chitu)」は、すでに某新エネルギー自動車(NEV)大手の産業パークで試験運用が始まっている。 同社は23年7月、日本全国で330以上の介護事業所を運営するメディカル・ケア・サービス(MCS)の中国拠点「美邸養老服務(上海)」と合弁会社「優邸健康科技(深圳)」を設立した。優邸健康科技は、人工知能(AI)とロボット技術を駆使してヘルスケア業界の強化を目指し、介護施設の管理システムや在宅介護向けサービスロボットの開発に取り組む方針だという。 *2024年4月3日のレート(1元=約21円)で計算しています。 (36Kr Japan編集部)