この道一筋 社会に貢献 春の叙勲に安房から6人(千葉県)
地域の盛り上げに尽す 地方自治功労 福岡信治氏(74) 館山
「議員として多くの人との関わりを持つことを心掛け、館山市を盛り上げたいという気持ちで頑張ってきた」と受章の喜びを語る。 平成11年に館山市議会議員に初当選して以来、5期20年にわたって在職。豊富な経験と温厚な人柄で同僚議員からも慕われ、23年から約2年間は市議会議長として、市議会の円滑な運営に尽力した。また、議員の期末手当の支給率の引き下げ延長、子ども医療費の支給対象者拡大やこども園の設置など、議会人として市に貢献した。 多彩な人脈を使って館山市を「外に発信」し、プロや大学、高校のスポーツ合宿やオリエンテーション合宿など、多くの団体を招き入れ、活性化にも努めた。その中でも、実行委員長として26年に「福祉大相撲館山場所」を招致、開催したことは最も印象的だったと語る。 「関係各所と手を取り合って開催し、多くの市民から感謝の声を頂けたことはうれしく、やって良かったと思える瞬間だった」と目を細めた。
国勢調査と行政に功績 国勢調査功労・地方自治功労 水嶋誠二氏(73) 南房総
「同僚や支えてくれた周囲の人たちのおかげ。地域の方々やこれまで関わった職員をはじめ、人とのつながりに恵まれた」と、受章について謙虚に語る。 生まれも育ちも和田町。安房農業高校(現安房拓心高校)を卒業後、昭和46年に20歳で当時の和田町役場に就職した。 事業部土木係を皮切りに、千葉県鴨川土木事務所への研修派遣や同町建設課、産業課、教育委員会などを経て、平成23年から南房総市建設環境部長を務めた。 国勢調査では、昭和55年から令和2年まで9回にわたって調査員を務めた他、農林業・漁業センサスや県農業基本調査など、全41回の調査に従事。特に、一人世帯の訪問では時間帯などに気を遣ったという。「皆さんの協力的な対応に助けられた」と当時を振り返る。 現在は南房総市シルバー人材センターの会長を務め、「これまでお世話になった地元に恩返ししていきたい」と語った。