柏崎刈羽原発

　東京電力は10月10日、新潟県の柏崎刈羽原発で核燃料を扱うため立ち入りが制限される「防護区域」に入る際の点検で、東電社員の所持品から持ち込みが許可されていないスマートフォンが見つかったと発表した。同様の事案は3月に2件、昨年も2件あり、東電は手荷物検査の方法を変更するなどの対策を取っていたが、再発を防げなかった。 【年表】柏崎刈羽原発を巡る近年の動き 　原発内ではテロ対策のため、防護区域と手前の「周辺防護区域」へのスマホの持ち込みは、事前許可が必要となっている。東電はこれまでの事案を受け、周辺防護区域の入構者に対し、点検時に金属物を全て開示するよう求めるなどしてきた。 　東電によると9月13日、5号機の防護区域に入る際の点検で、東電社員が身に着けていた空調服のポケットからスマホが発見された。社員はポケットに入れていたことを失念していた。周辺防護区域に入る際も点検を受けたが、見逃された。 　柏崎刈羽原発5～7号機の菊川浩ユニット所長は10月10日の定例記者会見で「本来は模範となるべき当社社員が起こしてしまった。（ルールが）うまく浸透できていないところは反省したい」と語った。