バナナに含まれる「レジスタントスターチ」=食物繊維? 食生活に取り入れないともったいない理由【管理栄養士解説】
レジスタントスターチを食生活に取り入れる方法は?
編集部: レジスタントスターチを日々の食事にうまく取り入れる方法はありますか? 藤井さん: レジスタントスターチは加熱すると減少してしまうので、レジスタントスターチを含む食品を生または低温調理で食べるのがおすすめです。美味しさはさておき、ごはん・パスタ・芋などを調理した後、冷蔵してから食べるとレジスタントスターチの含有量が増えることが知られています。バナナは生で食べることがほとんどなのでレジスタントスターチを美味しく取り入れやすいですね。 編集部: バナナ以外でレジスタントスターチを含む食品はありますか? 藤井さん: バナナ以外にもレジスタントスターチを含む食品はあります。例えば、玄米や全粒穀物のような未精製の穀類、大豆などの豆類にもレジスタントスターチが豊富に含まれています。これらも冷えた状態においてレジスタントスターチが増加します。 編集部: レジスタントスターチはいつ摂るのがよいですか? 藤井さん: 基本的にレジスタントスターチを含む食品は、いつ摂取しても良いですが、例えば血糖値の管理が必要な方は、朝食の主食をレジスタントスターチが豊富なもの(おにぎりや雑穀など)に置き換えると、一日を通して血糖値の急上昇を予防する手助けとなります。 編集部: 最後に、読者へのメッセージをお願いします。 藤井さん: 現代の食生活は「高脂質・高たんぱく質」な食事が増えていますが、食物繊維のような働きをする「レジスタントスターチ」を効率よく摂ることで、食生活の是正につながります。バナナは手軽にレジスタントスターチを摂るのにおすすめの食材なので、朝食やおやつに取り入れてみて下さいね。
編集部まとめ
バナナに含まれるレジスタントスターチは、食物繊維のような働きをしてくれる優秀な栄養素ということがわかりました。また、生や冷えた状態で食べるだけでレジスタントスターチを取り入れられるという手軽さなので、さっそく試してみてはいかがでしょうか。
【この記事の監修管理栄養士】
藤井 佑里子 さん(管理栄養士) 大手食品メーカーでレシピ開発や料理講師を経験。現在は糖尿病性腎症の栄養相談、高齢者の栄養相談、記事監修、商品開発コンサル、自治体での講師活動等を幅広く行う。