全国高校鉄道模型コンテスト 個性的な作品ズラリ
東京ビックサイトでこのほど「全国高等学校鉄道模型コンテスト2015」が開かれ、多くの人でにぎわいをみせた。今年で7回目となるこのコンテストは、全国の高校生が自分たちで制作した鉄道模型のジオラマを持ち寄るというもの。今回は全国から145校の高校のほか、そのOBや大学、企業部門など合計160ものジオラマが「集結」した。
高校生・地理研究会なども「参戦」
東京ビックサイトにずらりと並んだジオラマは、どれもこれも個性的なものばかり。高さ1.5メートルもある東京スカイツリーや、工事中の線路を表現したもの、「富嶽三十六景」の浮世絵を再現したものなどには多くの人たちが集まっていた。 出場している高校生たちも、鉄道研究会や鉄道模型部といった鉄道関連の部だけでなく、地理研究会なども「参戦」。その中から、メインである高校生モジュール部門で最優秀賞となる文部科学大臣賞を受賞したのは、共立女子校等学校の作品だった。 秩父・長瀞川の風景など、実際に現地を訪れて見た風景をベースに、感じた印象などをデフォルメしたというジオラマは、小さなスペースに山間の駅や渓谷がうまく表現されていた。 「出場のきっかけは、顧問の先生が鉄道ファンだったから」という彼女らは、今年1月から構想を練り始め、交換日誌などで毎日意見をやりとりしたという。部員たちは「先輩たちのアドバイスももらいながら、去年よりもっと良いものをと頑張ってきたので、嬉しいです」と話していた。
今年は「Nゲージ」日本50周年
会場では、ジオラマ以外にも鉄道模型メーカーや鉄道会社などのブースも出展。今年は「Nゲージ」と呼ばれる鉄道模型規格の製品が日本で50周年を迎えることから、その初期の車両や設計図、金型なども展示され、多くのファンが見入っていた。 ステージでは新製品発表会や鉄道タレントによるトークショーも行われ、2日間で合計2万人(この人数は有料入場者の数で、高校生以下は無料のため、実際には倍の約4万人が来場したと見られる)が「鉄道模型の夏」を楽しんだ。