巨人・坂本勇人は、良いときは打撃の基本であるステップの歩幅は押さえている【張本勲の喝!!】
ステップの歩幅というバッティングの基本
坂本は足を動かし過ぎるものの、良いときはステップの歩幅が広過ぎないため力強いスイングができていたのだが……
今季の巨人・坂本勇人は開幕から36試合連続出塁というセ・リーグ新記録をマークし、本塁打も増えているが、交流戦に入って調子を崩した。 坂本だけではないが、足を高く上げるフォームは理に適っていない。体に上下動が起こり、それにつられて目線も上下にぶれてしまう。結果としてボールに対する距離感が狂うから正確にボールをとらえることが難しい。ましてやタイミングを外すような縦の変化球に対応することは至難の業である。 2年ほど前、私は坂本に足の上げ方について直接、指導したことがある。彼は足を上げてからホームベースをまたぐようにステップをしていた。子どものころからのクセなのだろう。はっきり言えば削ることができるムダな動きだ。本人は結果も出ている、しっくりきているからいい、と思っていたようだ。しかし、それではさらに上のレベルには行けない。なぜそれを指導者が指導できないのか。私はそこに不満を持った。 あれでも坂本の足の動きは2年前に比べてだいぶ小さくなった。まだ大き過ぎることに変わりはないが、そうした難点があるのに坂本が力強いスイングをできていたのは、ステップの歩幅がいいからだ。ステップの歩幅が広過ぎないというのは非常に重要なバッティングの基本になる。 坂本の構えだけを見ると、スタンスの歩幅が・・・
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週刊ベースボール