「サラリーマンの実質税率」実は60%だった!資産を増やす「すごい節税」とは?【元メガバンク行員が解説】
● なぜお偉いさんは公費で 海外旅行に行けるのか 税金を安く済ませられる場所のことをタックスヘイブン(租税回避地)と呼びます。イギリス領「マン島」やカリブ海に浮かぶ「ケイマン諸島」が有名です。パナマ文書で有名になったパナマや、バイデン大統領のお膝元のデラウェア州もタックスヘイブンです。 節税するにはぜひとも利用したいところですが、いずれも日本からだいぶ距離がありますし、手続きがとても複雑です。 ところが、そんなに遠くまで行かなくても、プライベートカンパニーを活用して経費として使うだけで、日本にいながらにしてタックスヘイブンを利用するのと同じような効果が得られます。 自営業のような個人事業主の場合、客観的に仕事の収益に直接つながるなら経費となります(所得税法37条)。とはいえ、事業領域と生活領域とを明確に線引きするのはムリな相談です。領域が互いにオーバーラップしているからです。 そこで、両方にまたがった出費については、実際のウエートに比例してコストを配分しています。そのため、個人事業主はサラリーマンよりもはるかに節税できます。 しかし、プライベートカンパニーを羽織るだけで、個人事業主よりもっとすごい節税ができるようになるのです。 少し視点を変えるだけで、少なくとも個人事業主と同じようにさまざまな出費をプライベートカンパニーのビジネス費用として経費扱いにできることに気づきます。 たとえば、交通費は出張旅費として費用扱いにできるので、その分の税金を減らすことができるようになります。そのついでに近くの温泉や観光地に寄り道できれば、行楽費用を経費で賄うことも可能です。お偉いさんは、視察や研修と称して公費で物見遊山されているそうですが、それと同じです。 その他、自宅家賃・通信費・光熱費、ランチミーティングなどのうち、会社経営に直接必要なものであればすべて、経費にして節税することができるようになります。 結果的に、こうした経費を差し引いた後の「残りのわずかな所得」に対してしか税金がかからなくなるのです。