能登半島地震で倒壊した輪島のビル、側面から解体へ…上層階から崩す当初計画から変更
能登半島地震で倒壊した石川県輪島市の7階建てビルの解体方法について、上層階から段階的に崩す当初の計画ではなく、側面からの作業に変更したことが15日、同市などへの取材で分かった。作業員の安全を考慮した対応で、市は国土交通省が実施する倒壊原因の調査に影響はないとしている。
市や国交省によると、倒壊原因の調査のためには、地中の杭(くい)に影響が少ない解体方法が望ましいとして、上部から順に崩す方法が計画されていた。だが、斜めになったビルを上から解体するのは難しく、5日から解体作業に着手した業者の判断で変更されたという。
ビルは現在、基礎部分などを残して側面から取り壊し作業が進められており、各階の内部が見える状態になっている。
国交省は、地震による地中の杭の破損や周辺の地盤が倒壊に影響したとみて調べており、担当者は「(いずれの工法でも)調査への影響はないと考えている」と話している。