「若者のすべて」、suis(ヨルシカ)カバー版がバイラル上昇 いつの時代も青春を彩る名曲
新しい世代の若者にも響いている「若者のすべて」
そして、夏本番を迎えたこの季節らしい楽曲として取り上げたいのは、4位にランクインしているsuis from ヨルシカの「若者のすべて」である。永瀬廉主演の映画『余命一年の僕が、余命半年の君と出会った話。』の主題歌としても話題のこの楽曲は、フジファブリックによる夏の名曲をヨルシカのボーカル suisがカバーした楽曲だ。2007年にリリースされたフジファブリックの「若者のすべて」は、当時から多くのファンに愛され続けており、桜井和寿が参加するBank Bandなど、これまでにも多くのアーティストにカバーされてきた。さまざまなアーティストの歌声と演奏によって「若者のすべて」の切ないメロディと心を締め付けるような甘酸っぱい歌詞が多くの人々の心に深く刻まれてきたのだ。そんな多くの想いを背負った「若者のすべて」。suisのカバーでは、原曲の素晴らしい魅力を存分に引き継ぎながら、新しい解釈と表現力で「若者のすべて」に新たな命を吹き込んでいるように感じる。サウンド面でも原曲より軽快な印象を受ける今回のカバーは、夏らしい爽やかな涼感あふれる仕上がりとなっている。そして、力強さと繊細さを兼ね備えたsuisのボーカルは、オリジナルの持つ情感をそのままに、新しい世代にも響くような“新しい「若者のすべて像」”を提示してくれているのだ。 それでもすべてが新しく生まれ変わったかというとそうではなく、楽曲の芯に当たる部分は揺るがない。フジファブリックが「若者のすべて」で表現してみせた郷愁を感じさせる切ないイメージは、オリジナル楽曲のリリースから時が経っても若者の心を動かす普遍的なモチーフとして有効であり、2024年にあらためてカバーされても変わらず新しい世代の若者にも響いている。夏を代表する名曲「若者のすべて」が2024年になった今でも変わらず青春を彩るBGMとなっているのだ。 ※1:https://charts.spotify.com/charts/view/viral-jp-daily/2024-07-10
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