森 大翔が“進化”した姿を見せた 2ndツアー『愛来』最終公演のオフィシャルレポート到着
いよいよライブは終盤戦へ。ここで今回のツアータイトル『愛来』(「自分が好きなものを外に向かって発信することで、愛が返って来る」という意味の言葉)のもとになった楽曲「アイライ」が披露される。カラフルなライティングによってステージが彩られる中、力強い4つ打ちのビートに合わせて森を含めたフロントの3人が左右にステップを踏み、ミラーボールが回転し煌びやかな光を放ち始める。この曲は、まさに森流のフロアアンセムで、ポップなダンスフィールが会場全体に広がる中、一人ひとりの観客が自由に踊ったり、手を上げたり、手拍子をしたりする光景がとても美しかった。 続く、爆裂ロックンロールチューン「最初で最後の素敵な恋だから」では、高速ビートに乗せて観客が何度もジャンプを繰り返し、さらなる高揚感と一体感が会場全体に広がっていく。そして、「熱いね~」「“ありがとう”に収まりきらないんです、気持ちが」と胸の内の心境をありのまま伝えた後、本編最後の1曲「たいしたもんだよ」へ。今やライブ定番のロックアンセムと化したこの曲を高らかに歌い届ける堂々たる勇姿が眩しく、また、ギターソロを弾き倒す時のキラキラとした笑顔と深い充実感に満ちた表情が忘れられない。 熱烈なアンコールを受け、深いディストーションの効いたギターを掻き鳴らしながらステージに再び現れた森は、そのまま渾身のギターソロを放ち始める。ヘビーメタルやブルースをはじめとした自身のルーツを色濃く投影した多彩な超絶プレイが次々と展開されていき、改めて、ギター1本で観る者を惹き込み、圧倒していく彼のギターヒーローとしての勇姿に痺れた。 森は、今回のツアーについて、「みんなに進化した姿を見せたい」という想いを持って臨んだこと、毎日が闘いの日々だったことを振り返った。そして、今回のツアーにおける各ライブの経験を通して、「俺には、みんながいるって思いました」と胸の内の想いを力強く伝えた。 また、今回のツアータイトル『愛来』は自分にとって新しいキーワードとなると告げた上で、「これからもみんなと交換して、エネルギー、ドラマを生んでいけたら」と語り、ラストナンバー「いつか僕らは ~I Left My Heart in Rausu~」へ。森は、終盤の《"今"がこんなにも愛おしくなる》という歌詞を歌う時に自らが立つステージを力強く指差していて、その些細な仕草から、彼にとってライブの場がいかにかけがえのないものであるかが確かに伝わってきた。 次のライブは、森の21歳の誕生日である6月9日に開催される渋谷WWW X公演『A day of YAMATO 69/24』だ。ギタリストとして、ソングライターとして、そしてシンガーとして、凄まじいスピードで進化し続ける彼の歩みから、引き続き目が離せない。 Text:松本侃士 <ライブ情報> 森 大翔LIVE『A day of YAMATO 69/24』 6月9日(日) 東京・WWW X 開場16:00 / 開演17:00