阿部慎之助監督

巨人・阿部慎之助監督（45）が27日、海外フリーエージェント（FA）権を行使して米大リーグ、オリオールズに移籍した菅野智之投手（35）が抜ける来季の先発ローテーションの1枠を、先発に転向する若手投手陣の『チャレンジ枠』とする構想を明かした。右腕が挙げた今季の15勝は、若手の勝利数を合計して穴埋めする。 【写真】巨人・坂本がスマホケースに貼っている「笑うアベ」ステッカー。阿部監督が七福神の姿で描かれている 勝ち頭が抜ける1枠は〝戦場〟となる。来季の先発ローテーションについて阿部監督は、菅野が今季稼いだ「15勝」の穴埋めを若手に分散させる考えを示した。 「15勝の穴は、誰か一人でと言うと負担が掛かってしまう。先発にチャレンジさせようと思っている投手はいる。3人なら5、5、5で今年の15勝。6人の中で競い合ってくれれば」 候補として名前を挙げた6人の顔ぶれは、1年目で20ホールドを挙げた西舘、3試合に先発した左腕の又木。ともに先発経験のある本格派右腕の堀田、長身左腕の横川。今季は救援で31試合に登板した平内、1軍デビューを果たした伊藤。指揮官は「先発に挑戦させて、みんなで争ってもらおうと思っている。先発の枠は少ないので（球団に）先発の外国人は要らないと言ってある」と明かした。 今オフは中日から抑えのマルティネスを補強。ケラー、バルドナードを含めて救援の外国人を3人体制としたが、一方で先発は楽天から日米通算197勝の田中将を獲得した以外は大型補強をせず、現有戦力の成長を促す。来季の先発ローテは今季12勝の戸郷、10勝の山崎伊、8勝の井上、6勝のグリフィンの4人が軸となり、残り2枠を若手6人と田中将らで争うことが見込まれる。2桁勝利を記録する投手の登場にも期待しつつ、複数人の『チャレンジ枠』でカバーさせる。（谷川直之）