長野県松本市の未来へ本音の討論 高校生が臥雲市長らと
長野県松本市の臥雲義尚市長、伊佐治裕子教育長と地元の高校生による討論会が17日、同市中央4の市勤労者福祉センターで開かれた。第41回市青少年健全育成市民大会「松本子どもの権利の日」市民フォーラムの一環で、身の回りのことから市の将来まで高校生が今考えていることを、市長、教育長に直接ぶつけた。 松本秀峰中等教育学校6年生(17)は、市の北端のラーラ松本や南端のスカイパーク信州など、高校生が遊びに行くには現在の公共交通費は高額と指摘。臥雲市長はうなずきつつ「そういう意味からも、今進めている中心市街地活性化の話し合いの中で、駅前周辺に若者の娯楽施設ができないか検討したい」と応じた。 松本工業高校電気科3年生(18)は「工業高校志望者が減っている。地元自治体として魅力を知ってもらうための対策を一緒に考えて」と訴えた。臥雲市長は21日に開かれる市総合教育会議で高校を取り上げる予定だとし、県にも働き掛けをしていく考えを示した。 高校生32人が参加した討論会は他にも、「バンドの練習場所」「松本の高速交通網の未来」「大学のサテライトキャンパス」「昆虫食のすすめ」「自転車の免許制導入」「部活動の地域移行」などさまざまな分野の問題が取り上げられ、予定を1時間近くも超えて盛り上がった。臥雲市長は「こんなに意見が出るとは思わなかった」と手応えを話し「何かあれば、地域づくりセンターなど、まずは身近な場所に相談して」と呼び掛けた。 子どもの健全育成にかかわる団体の関係者が主に出席していたフォーラムを、本年度は子どもが来場しやすい環境に見直し内容を大幅リニューアルした。まつもと子ども未来委員会から市への提言や松本深志高校ダブルダッチ部の発表、青少年健全育成に貢献した人の表彰などもあった。
市民タイムス