パリ五輪直前にスペインで“ドーピング・スキャンダル”! 92年バルセロナ大会で「国家の組織的行為があった」と医師暴露「陰で働いた」…西五輪委が完全否定も波紋広がる
スペインがドーピング・スキャンダルに揺れている。世界的スポーツ放送局『Eurosport』やスペイン紙『Marca』『As』『El Pais』などは7月18日、スペイン人スポーツ医師エウフェミアーノ・フエンテスがドイツ放送局『ARD』のドキュメンタリー番組で、1992年バルセロナ五輪で政府からの命令でドーピングを行なっていたことを明かした。 【PHOTO】ドイツの美女ジャンパー、ユリアネ・ザイファルトが魅せる“K点超えの悩殺ショット”を一挙お届け! フエンテス医師のコメントは、2021年に行なわれたジャーナリスト調査グループの隠しカメラによって記録されたという。フエンテス医師は、92年バルセロナ五輪の数年前にスペイン政府から「やるべきことをやってくれ。我々はメダルがほしい」と言われたと主張。「絶対条件として言われたのは、陽性反応が出ないことと、健康上の被害がないこと。4年間、陰で仕事をしていた」とも語った。 ドーピングの手法はドイツやポーランド、ロシア、チェコなど東欧諸国のシステムを真似たようで、おもに血液ドーピングだったと告白。「血液の管理がより安全で、清潔で、容易に行なえた。早い段階で選手の血液を採取して保存し、競技の直前に体内に戻していた」という。 フエンテス医師がドーピングを行なった複数選手を挙げたなかに、現在のスペイン五輪委員で、元陸上400メートル走者のカジェターノ・コルネットにホルモン、成長ホルモン、テストステロン、アナボリックステロイドを投与したと語った。 スペイン五輪委員会は、7月19日に公式声明を発表。「ドーピングのないスポーツへの取り組みは、オリンピック憲章とオリンピック憲章で定義された価値観の中心にある。スポーツの価値観やオリンピックの精神に反し、競技の結果を変える可能性のあるあらゆる行為を決して容認しておらず、ましてや誘発したこともない。スペインのオリンピック運動の清潔さ、誠実さ、透明性に疑問を投げかけようとするあらゆる告発を拒否する」と、フエンテス医師の発言を完全否定した。 フエンテス医師は2006年に自転車競技の選手に対してドーピング行為をしたとして逮捕されており、13年には陸上や自転車競技以外にも、サッカーやテニス、ボクシング界にも顧客がいたと証言していた。 構成●THE DIGEST編集部
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