台湾の漫画賞「金漫奨」 グランプリに「一桿秤仔」 日本時代の小説を漫画化
(台北中央社)台湾漫画の最高栄誉とされる文化部(文化省)主催の「ゴールデン・コミック・アワード」(金漫奨)の受賞作品が24日に発表され、日本統治時代に作家の頼和が発表した小説を漫画化した阮光民さんの「一桿秤仔(漫画版)」がグランプリに輝いた。 今年で15回目となる同奨には164件の応募があった。午後には中部・台中市の台湾美術館で授賞式が行われた。「一桿秤仔」は1926年に発表された小説で、貧しい家庭に生まれ、その日暮らしをしていた秦得参と警察とのトラブルを描いた。 李遠(りえん)文化部長(文化相)は台湾漫画の時代が間もなく到来するとした上で、台湾漫画は迅速に全世界へ広められるとの自信を示し、予算を得て2027年までにアジア漫画フェスティバルを開催したい意向を示した。 阮さんは同日、フェイスブックに「引き続き努力する」と投稿。「台湾漫画の歴史の中で、私たちは皆過客だが、絶え間なく過客がいてこそ、台湾漫画を支えることができる」とつづった。 新人賞には呉識鴻さんの「OKEN:詩的端倪」、年度漫画賞には「一桿秤仔」の他、鸚鵡洲さん、薛西斯さんの「不可知論偵探2:悪人正機編(上)」、廃廃子さん、簡莉穎さんの「直到夜色温柔」、盧卡斯 Lucas Paixãoさんの「性星冒険記:盧卡斯情色漫画精選」、阿宝灰灰さんの「大猫族石橋之後」、銀甫さんの「人偶3(完)」がそれぞれ選ばれた。 (郝雪卿/編集:齊藤啓介)